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「カープ優勝」「五輪開催」「不倫」…エコノミストはその経済効果をどう試算するのか

「◯◯優勝」「△△不倫」「□□開催」など特定の社会事象がもたらす経済効果について、経済のプロたちはどのような思考回路を働かせてその数字を試算しているのでしょうか。

プロは社会的事象の経済効果をどのように試算するのか…

「広島カープ優勝」に「ゲス不倫」「五輪・パラリンピック開催」――。こうした大きな社会的事象が発生した場合に必ず話題になるのが、その経済効果です。

 経済のプロであるエコノミストたちは普段、どのような思考回路を働かせて、これらの数字を試算しているのでしょうか。

 オトナンサー編集部では、マネースクウェア・ジャパンの西田明弘チーフエコノミストに取材しました。

イベントがなかった場合と比較する

 西田さんは経済効果の試算方法について、「まずは何らかのイベントが起こった場合に、それがなかった場合と比較して、どのような効果(プラス、もしくはマイナス)が発生したかを推計します」と話します。

 例えば、五輪・パラリンピックであれば、会場施設の建設費(その他の投資が犠牲になったのであれば、その分は差し引く)や外国人観光客の増加分、新型テレビの売り上げ増加分などがそれにあたるそう。

 しかし、テレビ観戦が増えて外出が減ったと考えるのであれば、その分を差し引く必要があるといいます。

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西田明弘(にしだ・あきひろ)

株式会社マネースクウェア・ジャパン(M2J)市場調査部チーフエコノミスト

1984年日興リサーチセンター入社。米ブルッキングス研究所客員研究員などを経て、三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社。チーフエコノミスト、シニア債券ストラテジストとして高い評価を得る。2012年9月マネースクウェア・ジャパン(M2J)入社。現在、M2Jのウェブサイトで「市場調査部レポート」「市場調査部エクスプレス」「今月の特集」など多数のレポートを配信するほか、テレビ・雑誌などさまざまなメディアに出演し活躍中。株式会社マネースクウェア・ジャパン(M2J)(http://www.m2j.co.jp)。

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