オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

「ユーチューバーになりたい」子どもの夢に潜む危険 成功の裏でトラブル多発も

「YouTube」に動画を投稿して収入を得る「ユーチューバー」。先日は「将来の夢」にユーチューバーを挙げる子どもが増えている、とのニュースが注目を集めましたが、自分の子どもがユーチューバーになりたいと言い出したら、どうしますか。

自分の子どもが「ユーチューバーになりたい」と言い出したら…

 動画共有サイト「YouTube」にユニークな動画を投稿して、広告収入を稼ぐ「ユーチューバー」が脚光を浴びています。

 大阪府内の小学校が「4年生男子の将来の夢」を調査した結果、サッカー選手や医者に続いてユーチューバーがランクインした、とのニュースも話題になりました。もし自分の子どもが突然、ユーチューバーになりたいと夢を語り出したら、親としてはどんなことに注意すべきでしょうか。

 オトナンサー編集部では、近著に「子どもとスマホ おとなの知らない子どもの現実」(花伝社)がある、ジャーナリストの石川結貴さんに話を聞きました。

 子どもの夢は壊したくないけれども、トラブルに巻き込まれるのは心配という親御さん必読です。

1億円稼ぐ“スター”はひと握り

 石川さんは、「お子さんと一緒にユーチューバーに関する情報を集めてみましょう」と提案します。1億円を稼ぐ“スター”もいますが、それはひと握り。「そもそも『売れる動画』を作るために、彼らは信じられない努力と工夫をしています」。

 しかし、子どもがそうした現実を知っていることは「まれ」。結果として陥りがちなのが「過激な動画だったら見てくれるだろう」という発想だそうです。発火した花火を友人の服の中に入れるなど、「いたずらをはるかに超えたとんでもない投稿をして逮捕・補導される子どももいます」。

 石川さんによると、子どもが自分の部屋で動画を撮影する際に、最も気を付けなければならないのが「個人情報の漏えい」。部屋の窓の外に見える看板や、部屋の隅にある学校の制服などから個人が特定され、ネット上に拡散する可能性があるといいます。

1 2

石川結貴(いしかわ・ゆうき)

ジャーナリスト

家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに豊富な取材実績を持つ。ネット、スマホの利便性の背後にある問題に追った著書「スマホ廃人」(文春新書)は、国公立大学入試問題に採用されている。2020年から共同通信社の配信により、全国の地方新聞で「スマホ世代の子どもたち~大人の知らない最新事情」を連載。テレビ出演や全国各地での講演会など幅広く活動する。その他の著書は「子どもとスマホ」(花伝社)「ルポ 居所不明児童」(筑摩書房)など多数。

コメント