人工透析患者中傷で謝罪 長谷川豊アナが訴えた「医療のコスパ」は無視できない現実か
人工透析患者を中傷した記事をブログにアップした、フリーアナウンサーの長谷川豊氏が担当番組を降板し謝罪。しかし、同氏が過激な言葉で表現しようとした現実は、私たちの誰もが目を背けられないものかもしれません。

自身のブログに人工透析患者を中傷するような記事を掲載した、フリーアナウンサーの長谷川豊氏が、キャスターを務めていた報道番組を降板する、というニュースが駆け巡りました。
長谷川氏は「バカみたいに暴飲暴食を繰り返す」「で、糖尿病になる」などと人工透析患者を批判、テレビ局側はこの記事がキャスターとして不適切なものであったと判断し、長谷川氏を降板させたという経緯だったようです。
あまりに激しい言葉で人工透析患者をののしった長谷川氏。その真意が「医療にコストパフォーマンスを」というものであったとしても、ある程度の制裁はやむを得なかったのかもしれません。
一方で、日本においても医療に“費用対効果”の観点を導入しようという議論が進んでいることは、あまり知られていないかもしれません。
長谷川氏の一件が他人事とは思えなくなる、その議論の内容について解説します。
長谷川氏の記事の中身はどんなものだった?
まずはおさらいからです。長谷川氏の問題の記事はどんな中身だったのでしょうか。
長谷川氏は9月19日付のブログで、日本の透析患者の特徴について、「バカみたいに暴飲暴食を繰り返す」「腹は出る、腰は痛める。周囲に注意されているのに、無視」「それでも食べ続け、運動もしない」「周囲は必死に注意。でも無視」「で、糖尿病になる」「にも関わらず、運動もしない、食事も先生から言われたことをろくに守らず好き放題」と過激な表現を使って説明。
その上で「これらのシステムは医療従事者にとっては『金の成る木』です。(中略)こんなお金を散々落としていってくれる患者はいません。ちなみに、透析患者には一人年間500万円かかります」などと記しました。
自分が「必死に払ってる保険料」が「そうやって食いつぶされ続けている」ことを問題にしたわけです。
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