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【転職】「給与上がらない」理由でOK? 人事のプロが“教える”3つのワケ

今の会社で昇進してから転職を考えるのも一手

 転職市場は役職によって階層化されており、メンバー(一般社員)はメンバー市場、マネジャー(管理職)はマネジャー市場、エグゼクティブ(上級管理職)はエグゼクティブ市場と別々になっています。例えば、マネジャーの応募条件は、ほとんどが「マネジメント経験があること」です。

 社内で昇進してから転職をすれば、一つ上のリーグで今度は転職できるかもしれないのですが、給与ギャップがあるからと今のリーグで転職してしまえば、当然ながら昇進はなくなり、また別の会社で一から同じリーグでの競争がスタートすることになります。それならばあと少し我慢をして、今の会社で昇進をしてから転職を考えるというのも手ではないでしょうか。

「生産性」「労働分配率」の問題なら転職で給与アップもあり得る

 さて、このように、転職しても給与が上がるかどうかについては、疑問点がたくさんあるため、給与アップだけを考えて転職活動をするのは慎重にしてはどうかというのが私の意見です。まずは「自分の能力や成果を正しく認識しているか(過大評価していないか)」「転職先の人事制度や報酬ラインを知っているか(その後の給与の伸びの可能性)」「もう少しで昇進しそうな雰囲気はないのか」を確認しましょう。

 その上で、やはりどう考えても自分の能力や成果と給与が見合わないと考えるなら、転職で給与アップを目指すのはよいと思います。あなたがいる会社や業界は、生産性や労働分配率(働く人への利益還元率)が低いかもしれません。その場合は、もっと生産性の高い会社や業界に転職すれば、給与アップの可能性もあるのではないでしょうか。

(人材研究所代表 曽和利光)

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曽和利光(そわ・としみつ)

人材研究所代表

1971年、愛知県豊田市出身。灘高校を経て1990年、京都大学教育学部に入学し、1995年に同学部教育心理学科を卒業。リクルートで人事採用部門を担当し、最終的にはゼネラルマネジャーとして活動した後、オープンハウス、ライフネット生命保険など多様な業界で人事を担当。「組織」「人事」と「心理学」をクロスさせた独特の手法を特徴としている。2011年、「人材研究所」を設立し、代表取締役社長に就任。企業の人事部(採用する側)への指南を行うと同時に、これまで2万人を超える就職希望者の面接を行った経験から、新卒および中途採用の就職活動者(採用される側)への活動指南を各種メディアのコラムなどで展開している。著書に「定着と離職のマネジメント『自ら変わり続ける組織』を実現する人材流動性とは」(ソシム)など。

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