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【就活】親に“内定同意”を確認させる「オヤカク」 なぜ実施? 企業側の注意点は? 人事のプロが解説

「確認」だけでなく適切な「情報提供」を行う

 企業は単に親の意向を「確認」するだけにとどまるのではなく、親が子どもに適切なアドバイスができるような情報提供をすべきではないでしょうか。親は親で、実社会で働いているとはいうものの、意外と自分が働く業界以外のことは知らないものです。

 それを前提に、企業は「自社が所属する業界はどのような状態なのか」「どんな課題があるのか」「課題に対して、自社はどのような対策をしているのか」「業界や自社の将来はどのようになっていく可能性があるのか」を、就活学生だけにではなく、アドバイスをする保護者にまで届くように情報提供をすべきではないかと思います。

学生に孤独な戦いをさせない

 具体的に言えば、応募学生の顔が見えてきた段階で、企業は「保護者はどのようなアドバイスをあなた(学生)にしているのか」「自社や業界に対して、どのような印象を持っていて、どのような疑問や不安を持っているのか」について、学生からできるだけ早めに聞いておくとよいでしょう。目の前の学生だけを口説くのではなく、その背後にいる保護者も最初から同時に口説いていくために、まずは保護者の意向を聞いておくのです。

 学生自身と保護者の気にするところは同じとは限らないため、両者の意見を聞いておくことが必要です。これをすることなく、最後の最後になって「自分は御社に行きたいのですが、親を説得できなかった」と学生が言ってきた場合、学生は孤軍奮闘で親と議論をしてきた結果、辞退を告げているわけで、そこから親対策をしても遅いです。就活生に孤独な戦いをさせない「オヤカク」をしましょう。

(人材研究所代表 曽和利光)

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曽和利光(そわ・としみつ)

人材研究所代表

1971年、愛知県豊田市出身。灘高校を経て1990年、京都大学教育学部に入学し、1995年に同学部教育心理学科を卒業。リクルートで人事採用部門を担当し、最終的にはゼネラルマネジャーとして活動した後、オープンハウス、ライフネット生命保険など多様な業界で人事を担当。「組織」「人事」と「心理学」をクロスさせた独特の手法を特徴としている。2011年、「人材研究所」を設立し、代表取締役社長に就任。企業の人事部(採用する側)への指南を行うと同時に、これまで2万人を超える就職希望者の面接を行った経験から、新卒および中途採用の就職活動者(採用される側)への活動指南を各種メディアのコラムなどで展開している。著書に「定着と離職のマネジメント『自ら変わり続ける組織』を実現する人材流動性とは」(ソシム)など。

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