「人に迷惑をかけてはダメ」と言われて育った子どもはどうなる? 親がわが子に願うべき“本当の自立”とは
できる人に頼ることも「自立の形」
私の息子は知的障害を伴う自閉症児として育ち、現在23歳です。
息子が中学生のとき、「一人で買い物ができるようにお金の計算をマスターさせよう」と、私は必死になっていました。そんなとき、特別支援学級の担任からこう言われました。
「大切なのは、誰かに助けを求められること。何でも自分一人の力でできるようにならなくてもいいです。財布を広げて、『僕はお金が分からないので取ってください』と言えば、店の人が助けてくれる。できる人に頼ることも自立の形です」
息子は計算ができません。しかし、一人で買い物をし、切符を買い、外食をすることもできます。なぜ、それができるのかというと「僕は計算ができないので、このお財布から取ってください」と、自分でお店の人にお願いしているからです。親亡き後のことを考えると、誰かにSOSを出せる勇気を持たせたいので、これを続けさせています。
障害がなくても、人には得意/不得意があります。何でも満遍なくオールマイティーにできるように育てるより、「できないときに、誰かに頼る力」を育てることが大切だと思います。
次のような「親の子育てポリシー」は、裏を返せばこのような意味にも捉えられます。
・「人に迷惑をかけない子」…困ったとき、親以外の誰かにSOSを出せない子
・「どこへ出しても恥ずかしくない子」…自分が他人からどう見られるかを最優先する子
・「我慢ができる子」「弱音を吐かない子」…「つらい、苦しい」と本心を言えない子
・「わがままを言わない子」…自己主張しない子、他人の批判を気にして自分の意見を言わない子
一見するとまっとうな子育てポリシーも、一度立ち止まって、考え直してみてもいいのではないでしょうか。
(子育て本著者・講演家 立石美津子)








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