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「若者と薬物」の現場から~先輩に大麻を渡された18歳・暴力団員に覚せい剤漬けにされた16歳~

未成年を薬物から守るために

 現在、未成年の薬物入手経路のほとんどがネットです。情報が広まるスピードも早く、一人が好奇心などから薬を手に入れると、仲間内やその周辺にあっという間に広がります。

 専門サイトなどでは「ハーブ」「お香」「アロマオイル」などと偽って、あらゆる薬物が販売されています。次々と新しい隠語が作られるため、ワード検索による検閲・規制は難しいのが実情です。例えば、大麻の場合、「新鮮な93あります」(93=草=大麻)などと書かれており、検閲をくぐり抜けています。

 スマホ一つで、薬物の売買から情報交換までできる時代ですから、同じ屋根の下にいても、親は自分の子どもが薬物に手を出していることに気づかないことも多いのです。薬物入手にはお金が必要ですから、お金を要求するようになったり、自分で稼ごうとしたり、お金への執着が見られるようになるのは、一つの危険なサインと言えます。

 万が一、子どもが薬をやっていることが分かった場合は、警察や各都道府県の専門相談窓口に相談する以外の選択肢はありません。薬物は依存性が強く、自分の意思や素人のサポートでやめることは不可能です。中毒は病気ですから、たとえ親子であっても、説得やコミュニケーションでどうにかなるものではありません。迷わず専門家を頼り、物理的に子どもを薬物から切り離すことです。

 最近は、薬物が手に入りやすくなったこともあり、薬物使用の低年齢化が進んでいます。「まだまだ子どもだから無関係」と思わず、小学生の頃からその危険性を教えることが必要です。

 具体的には、地域や学校で開催される薬物乱用防止の啓蒙教室に親子で参加するなどして、「薬物を使うと狂人になる」ことをしっかり理解できる機会を持つとよいでしょう。薬に興味を持ったり、手を出してしまったりしてからでは遅いので、早め早めの教育が肝心です。

(文/構成・ライフスタイルチーム)

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上條理恵(かみじょう・りえ)

少年問題アナリスト

少年問題アナリスト、元上席少年補導専門員、東京経営短期大学特任准教授。小学校、中学校、高校講師を経て、1993年より、千葉県警察に婦人補導員として、青少年の非行問題(薬物問題・スマホ問題・女子の性非行)・学校との関係機関の連携・児童虐待・子育て問題に携わる。学会活動として、非行臨床学会の会員としての活動も行う。小中学生、高校生、大学生、保護者、教員に向けた講演活動は1600回以上に及ぶ。

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