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うっかり「半袖焼け」してしまった! どうすれば早く治せる? 皮膚科医に聞いてみた

夏場にうっかりやってしまった「半袖焼け」。早く治したいと思う人も多いと思いますが、半袖焼けはどのくらいで治るのでしょうか。ケア方法も含め、皮膚科医に聞きました。

半袖焼け、早く治せる?
半袖焼け、早く治せる?

 夏場、うっかり「半袖焼け」してしまった経験がある人は少なくないのではないでしょうか。半袖の境目がくっきり分かるように焼けていればいるほど、「恥ずかしい」「ノースリーブの服が着られない」など気になるもの。「早く治したい!」と思う人も多いでしょうが、半袖焼けをなるべく早く治す方法はあるのでしょうか。肌クリニック大宮(さいたま市)院長で皮膚科医の相馬孝光さんに聞きました。

治るまでに1カ月から6カ月程度かかる

Q.夏場、「半袖焼け」をしてしまう原因として、考えられることは何でしょうか。

相馬さん「いわゆる『半袖焼け』とは、半袖の洋服を着ていた場合に、前腕および上腕の一部だけに日焼けをしてしまうことに対する総称として知られています。原因としてはやはり、紫外線が直接皮膚に降り注ぐことと、衣類でガードされていることの差であるといえます。

日焼けの原因となる紫外線の種類は『UVA』『UVB』の2つですが、これらは本来、波長が短いため、遮蔽(しゃへい)物を通ることは困難です。従って、衣服や水着を着用していると日焼けしにくいといえるのです。

ただ、誤解がないように言っておくと、衣服や水着が完全にUVA、UVBをシャットアウトするわけではありません。あくまでも『日焼け』という熱傷を生じるレベルの紫外線量を遮蔽できるというだけです。

なお、特に半袖焼けをしてしまいやすい体質というのはないと思います。半袖で肌が露出した部分に日焼け止めをつけずに、紫外線下で行動することが多い人は要注意です」

Q.半袖焼けをしてしまった場合、どうすればいいですか。

相馬さん「日焼けは、皮膚へのダメージという観点では『やけど』と同じ現象です。従って、痛みや熱感など症状が強ければ、まずはアイシングをすることが重要です。こうした症状は、基本的にはアイシングのみでも軽快しますが、いまひとつ改善が認められない場合は、皮膚科を受診して診療を受けていただくことをお勧めします。

NG行為としては、当然ながら日焼けした部分をこするなどの刺激は、痛みなどを増悪させてしまうので避けましょう。また、症状が強い状態のままで放置することも避けた方がよいです」

Q.半袖焼けはどのくらいの期間で治りますか。早く治す方法はあるのでしょうか。

相馬さん「日焼けは、皮膚の紫外線ダメージに対する体の防御反応です。従って、一般的にはダメージが回復した後は、徐々に薄くなっていくことが多いです。

日焼けには、基本的に『治す』手段はなく、自然消退を待つのが前提です。ただし、自然消退を妨げる要因として、新たに紫外線を浴びることや物理的摩擦といった『皮膚への刺激』があるため、日焼けをなるべくスムーズに消退させるためにも、まだ日焼けがあるうちは紫外線や摩擦を回避することが重要です。

なお、消退するまでの期間には年齢も関係していますが(一般的に若い方が早い)、目安としては1カ月から6カ月程度だと思います。ただし、年齢によっては消退しきれずに、シミや色素沈着として残ってしまうこともあるので、注意が必要です」

(オトナンサー編集部)

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相馬孝光(そうま・たかみつ)

医師(皮膚科)

肌クリニック大宮院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医。社会人経験を経て、東海大学医学部に3年次学士編入学。2005年卒業。日本赤十字社医療センターで内科研修後、2007年東京慈恵会医科大学皮膚科学講座入局。同本院・柏病院、NTT東日本関東病院で勤務を経て、2012年にさいたま市にて肌クリニック大宮院長就任。一般皮膚科診療やアレルギー科診療から皮膚外科手術・美容皮膚科・アンチエイジングの相談まで幅広く診療しており、特にニキビ診療に注力している。患者さんの悩みにオールマイティーに応えていけることを理念とし、患者さんが笑顔になる瞬間にやりがいを感じて日々の業務に従事している。肌クリニック大宮(https://e-hifu.jp/)。

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