旅先のホテルで「眠れない」のは脳の防衛本能? 高すぎる枕を調整する“裏技”とは
旅行先や帰省先で枕が原因で眠れない場合の対処法について、上級睡眠健康指導士が解説します。

お盆休みの時期に帰省したり旅行に出掛けたりする人は多いと思います。「枕が変わると眠れない」体質で、帰省先や宿泊先のホテルで眠る際、原因が分からず対策に苦心した経験はありませんか。この現象の原因と対策について、上級睡眠健康指導士の山本智子さんに聞きました。
旅先で眠れないのは「脳の防衛本能」のせい?
Q.ホテルのベッドや実家の布団など、「いつもと違う環境」に入ると脳が警戒して眠れなくなるメカニズムを教えてください。
山本さん「普段と違う環境で寝ようとすると『ファーストナイト効果』と呼ばれる防衛本能が働き、半分起きているような状態になることがあります。
このとき右脳はいつも通りの深さの睡眠を取っていますが、左脳は周囲の異常を常に警戒して、睡眠が浅くなっています。イルカや鳥類などの一部は『半球睡眠』という、脳を片方ずつ休める睡眠を取ることがあり、これに近い状態ですね。脳が安全が確保されていると判断すると、徐々に通常の睡眠に近づいていきます」
Q.ホテルに宿泊する際、枕が高すぎたり、枕が合わなかったりした場合の対処法はありますか。
山本さん「枕が高すぎる場合、調整ではどうにもできないので、枕を使わずバスタオルを折って枕にしましょう。ただ、枕にはカーブした頸椎(けいつい)を支える役割があるので、平らな長方形のままでは少し体勢に無理が出ます。コツとしては四つ折りで高さを出した後、首に当たる側を巻くことです。頭・首・肩のカーブの隙間にフィットするよう、少しずつロールの巻き具合を調整してみてください。
また、柔らかすぎて頭が沈んでしまう場合は、バスタオルを細長い三つ折り、四つ折りにして枕に重ね、首の下に敷いてみましょう。後頭部は多少沈んでしまうかもしれませんが、首を支えるバスタオル側がしっかりしていれば、かなり寝やすくなると思います。直立状態での頸椎の形を、寝ているときも保てるように調整するのが大切です」
Q.旅先の部屋の「慣れない光や音、におい」を短時間でコントロールし、自宅に近い快眠環境をつくるためのアメニティー活用術や持参すべきアイテムはありますか。
山本さん「光や音は、アイマスクや耳栓で遮断するのが一番です。ホットアイマスクであれば筋肉の凝りをほぐしてくれますし、リラックス効果も期待できます。
耳栓では無音すぎて違和感や恐怖感があるという人は、イヤホンで微弱なホワイトノイズを流しておくのも手です。最近はスマホアプリなどでも手軽に流せます。
においに関しては消臭スプレーなどを利用するのが手っ取り早いですが、このときベッドに直接かけてしまうと、湿気の原因になってしまいます。眠りを妨げないよう、窓際のカーテンやソファといった他の布製品にかけるのが無難です。
また、香りは人の感情に与える影響が大きいので、普段使っている枕ミストやアロマなどを持ち込み、落ち着ける自宅と同じ香りにするのも効果があると思います」
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「枕が変わると眠れない」は文字通り枕が骨格に合わないだけでなく、人間の脳の仕組みも関係していることが分かりました。枕の高さをバスタオルで調整したり、落ち着ける環境を五感から作れるグッズを持ち込んでおくと、比較的寝付きやすくなるかもしれません。
(オトナンサー編集部)












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