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仕事のデキる同僚が「遅刻が多い」「残業が少ない」ことを理由にクビにされ…法的に認められる?

法的に争う場合「就業規則」の確認を

Q.「心証が悪い」ことを理由に解雇や降格、不当な社内評価などがなされた場合、従業員はどのような法的措置を取ることができますか。

刈谷さん「『心証が悪い』などの不合理な理由で解雇などの処分を受けてしまった場合で、法的に争うことを考えるのであれば、まずは『就業規則』の確認です。可能であれば、就業規則をコピーしておくことが望ましいです。また、就業規則の確認と同時に解雇などの処分理由が記載された書面の交付を会社に請求しましょう。その上で、会社がどのような理由で処分を行っているのかを明確にし、裁判上の争点を弁護士に相談の上で確定することが必要です。どの点を争って行くのかが確定したら、法的手段としては、仮の地位を定める仮処分という制度を利用して取り急ぎ従業員としての地位を回復する方法や、同様に迅速な手続きとして労働審判という制度を利用する方法、労働審判を経ずに民事訴訟の提起を行う、などが考えられます。労働審判は短期で紛争を解決するために設けられた制度で、原則的に申し立てから1~2カ月以内に解決することが多く、期日も2回までで解決することがほとんどです。スピードが速い分、訴訟のように厳格に証拠を精査するわけではなく、異議を申し立てられば訴訟に移行してしまいますが、労働審判の結果は訴訟でも重視されるのでまずは労働審判を申し立てるのがよいと思います。ただし、いずれにしても会社側と本格的に争う形となりますので、勝っても会社に残って元の業務に従事するのが難しくなるのが実情です。法的手段は、その会社と決別しても構わないという強い決意ができてからにすべきです。疑問があれば、まずは法律事務所の無料相談を利用されるのをお勧めします」

(オトナンサー編集部)

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刈谷龍太(かりや・りょうた)

弁護士

1983年千葉県生まれ。中央大学法科大学院修了。弁護士登録後、都内で研さんを積み、2014年に新宿で弁護士法人グラディアトル法律事務所(https://www.gladiator.jp/)を創立。代表弁護士として日々の業務に勤しむほか、メディア出演やコラム執筆などをこなす。男女トラブル、労働事件、ネットトラブルなどの依頼のほか、企業法務において活躍。アクティブな性格で事務所を引っ張り、依頼者や事件に合わせた解決策や提案力に定評がある。

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