ベビーカーが通路の真ん中を通るのは「子どもの安全のため」か、それとも「マナー違反」か
ベビーカーがスーパーの通路の真ん中を通るのは、子どもが商品に手を伸ばしたり、けがしたりするのを防ぐため――。こんな投稿がSNS上で話題となりました。これに共感する声が数多く上がっていますが、マナー違反とはならないのでしょうか。

SNS上で先日、ベビーカーがスーパーなどの通路の真ん中を通る行為について議論がなされました。きっかけは「なんで端っこ通らないの」と不満に思っていたという投稿者が「あれは子どもが商品に手を伸ばしてつかんでしまったり、けがをするからなんだよね。経験してみて初めて理解できた」という“気付き”を紹介したこと。これに対し「そうだったんだ」「ぼーっとしていたら子どもがナチュラルに万引きしている」「若い方達はきっと子どもを産んで気づくはず」と共感する声が上がりました。
ベビーカーが通路の真ん中を通ることについて「マナーのプロ」の見解はどのようなものでしょうか。徳島を拠点に全国の企業や行政機関、学校でビジネスマナー研修やマナーコンサルティング、ドラマのマナー指導を行い、日常生活のマナーにも詳しい真心マナー講師・マナーコンサルタントの川道映里さんに聞きました。
大型店では通行の妨げになる可能性も
Q.マナーの観点から、ベビーカーが通路の真ん中を通ることをどう思われますか。
川道さん「通路の真ん中を通ることで、子どもが商品に手を伸ばすなどのトラブルは確かに防げると思います。しかし一方で、それを『迷惑』と感じる人がいないわけではありません。たとえば、大型スーパーなど、双方向に行き来できる程度に通路が広い店の場合、真ん中を通ることで通行の妨げになる可能性もあります。それはベビーカーだけでなく、スーパーのカートを使用する場合も同様です。どういう行為が迷惑になるかは状況により変化しますが、ベビーカーを使用する場合は、危険にならない程度の間隔を空けることを意識しましょう。また混雑している店内では、買い物かごがベビーカーに乗っている子どもや赤ちゃんに当たる危険性があるので、地域や場所によりますが混雑する時間帯(開店直後、午前11時~正午、午後4時~6時)は避けて買い物することをお勧めします」
Q.スーパー以外の公共の場でベビーカーを使う場合の注意点を教えてください。
川道さん「子どもの安全はもちろん大切ですが公共の場では周囲への配慮が不可欠です。通行人にベビーカーや車輪が当たったり、2台以上のベビーカーで並んで道をふさいだりしないように、使用する側も十分注意が必要です。たとえば、狭い通路を通る時などは、すれ違う際に会釈や『すみません』などと声をかけるだけで、相手の気分も大きく変わります。また、ベビーカーを使っての外出は心配や不安があるほか、たくさんの荷物があると大変です。念のため、抱っこひもや絵本、お気に入りのおもちゃを持参し、荷物は両手が空くリュックなどにまとめると安心です。その他、たとえば小型のお店で買い物をする場合、ベビーカーを店の隅に置いてもよければ畳んで置いておき、赤ちゃんを抱っこひもで抱っこするなど、周囲への気配りを欠かさないようにしましょう。やむを得ず狭い店内でベビーカーを使用する場合は、店の商品に子どもの足が当たって汚さないように、靴を脱がせておくと安心です」
おんぶや抱っこでいいじゃん。
専用のおんぶ紐や抱っこ紐があるんだから。
そうすれば、ベビーカーなんて不用じゃんか。