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「つわり」が重症化すると死に至ることも? 予防法や治療法は?

重症化、未然に防げる?

Q.つわりの重症化を未然に防ぐことはできますか。

尾西さん「なるべくストレスをためない、無理をしない、そして、スポーツドリンクや経口補水液など体に吸収されやすい水分を取ることが大切です。また、つわりに効くつぼを押したり、漢方薬や制吐剤を内服したりするなど、さまざまな緩和方法があります。ただ、それでも防げないことも多々あるので、一人で我慢せず、早めに受診するようにしましょう」

Q.ネット上では「つわりで死に至ることがあるなんて知らなかった」という声も少なくなく、重いつわりは命に関わるという事実はまだまだ知られていないようです。

尾西さん「つわりのつらさは経験した人にしか分からない一面があると思います。仕事柄、つわりに苦しむ女性はたくさん見てきましたが、いざ自分が経験すると『いつまで続くの?』『動けない。何もする気になれない』と思いながら毎日を過ごしていました。

しかし、そこで気付いたのは『何もしなくても赤ちゃんは育っている』というより、『赤ちゃんを育てるという大役を引き受けて、そこに全精力を注いでいるから何もできなくなっている』ということ。つまり、母体は立派な仕事をしているのです。

つわりの症状が出ない人は全く出ないので、将来のつわりにおびえる必要はありません。また、つわりは精神的な要素も大きいため、周りの人が温かく見守ったり、手助けしたりすることで軽減するケースも多いです。『自分はつわりがなかったから』と、実母や義母が『甘えている』『気のせいだ』と妊婦さんに言うという話もよく聞きますが、つわりは個人差がとても大きいものなので、周囲の人は寄り添う姿勢を示しましょう。

そして、つわりはおさまる時期も人によってそれぞれです。15週くらいで落ち着く人が多いのですが、子宮が大きくなり、胃を圧迫することで妊娠期間中、ずっと気持ち悪い感じが続く妊婦さんもいます。周囲の人は『つわりの時期はもう過ぎたはず。気持ち悪いなんて気のせいだ』などと決め付けないで、手助けをしてあげてください」

(オトナンサー編集部)

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尾西芳子(おにし・よしこ)

産婦人科医(日本産科婦人科学会会員、日本女性医学学会会員、日本産婦人科乳腺学会会員)

2005年神戸大学国際文化学部卒業、山口大学医学部学士編入学。2009年山口大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院研修医、日本赤十字社医療センター産婦人科、済生会中津病院産婦人科などを経て、現在は「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と、女性の全ての悩みに応えられるかかりつけ医として、都内の産婦人科クリニックに勤務。産科・婦人科医の立場から、働く女性や管理職の男性に向けた企業研修を行っているほか、モデル経験があり、美と健康に関する知識も豊富。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yoshiko-onishi/)。

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