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29歳男性、残業禁止で手取り5万円減…コロナ禍で「貯金」は増えた? 減った?

自炊が趣味に、収入アップ

 最後に、貯金が増えたケースを見てみましょう。Eさん(41歳、男性、独身)は元から、極端に物欲が薄い仙人のような人物です。

「(自粛要請が出て)単純に出費が減ったので、その分が貯金に回りました」(Eさん)

 そして、これは「さすが仙人」と思わされるところなのですが、月の貯金額が増えることに、Eさん自身は特別な喜びは感じていないそうです。

「毎月の貯金も趣味や使命感ではなく、お金の使い道がないから、取りあえず貯金に回しているというだけなので。月の貯金額が増えてもそれは変わりません。『親と自分の老後の備えになればいいな』くらいには考えています」

 新しく見つけた趣味が節約につながったパターンもありました。ランチと夜の飲みで、ご飯のおいしい店を見つけるのを生きがいとしていたFさん(36歳、男性、独身)のケースです。

「コンビニ弁当とデリバリーにもいい加減飽きてきて、かといって、1人で外食するのも味気ないので、自宅での時間も持て余し気味だったし、『一丁作ってみるか』と自炊を思い立ちました。自炊の経験がなかったので不安でしたが、料理のアプリは素材の切り方などが動画で見て一目で分かるので、僕のような初心者にも使いやすかったです。

時間はかかりましたが、作ってみたら意外とおいしくて簡単でした。『食べたいものがあったら、自分で作ればいいんだ!』と気付き、自炊が趣味になりました。結果的に、収入が増えて、余った分を貯金に回しています」(Fさん)

 何かと苦労の多いコロナ禍の中ですが、よその世帯の貯金事情はやはり興味深いものです。貯金事情を通じて、「みんな苦労しているな」ということが伝わってきて、どこか励まされたような気分になります。

(フリーライター 武藤弘樹)

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武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

geetara610@gmail.com

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