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「上司が『環境整えろ』と叱責」投稿話題 テレワークの環境整備、責任は会社か社員か

「勝手に購入、引っ越し」でトラブルも

Q.自宅が手狭だったり、子どもが小さかったりして仕事の環境に向かないものの、会社からテレワークを求められた場合、どのようにすればよいのでしょうか。解決例があれば、それも含めて教えてください。

木村さん「そもそも、社員の自宅はあくまでも個人生活を送る場所であり、テレワークを行うことは想定されていません。従って、あらかじめ、テレワークができる環境が整っているわけではないことをまず、会社が認識する必要がありますし、相応の配慮をしなければなりません。

例えば、テレワーク中の会議で『小さな子どもの泣き声がした』という理由で叱責する上司がいたとしたら、認識や配慮に欠けているといえるでしょう。また、社員側もできる限り、テレワークをしやすい環境をつくることは大切ですが、それでも自宅でのテレワークが困難な場合は上司に事情を説明し、改善策を取ってもらうといいでしょう。

確かに、国としてはテレワークを推奨していますが強制ではありません。在宅勤務が困難であれば、会社は社員を出勤させて業務に当たらせることは可能ですし、オフィスではなく他の業務拠点として、民間のコワーキングスペースを契約したり、サテライトオフィスを設置したりして、テレワークのスペースを確保している会社もあります」

Q.在宅勤務の経費を巡って、会社が社員に手当を支給している代表的な事例や、会社と社員がトラブルになった事例があれば教えてください。

木村さん「会社が社員に対して在宅勤務に関する手当を支給している事例としては、テレワーク開始時において、自宅の職場環境を整える目的で一時金として支給▽テレワークに必要な備品を購入した場合、その都度精算して支給▽在宅勤務手当として、毎月の給料支払時に支給▽オンライン飲み会などを行った場合について、福利厚生の一環として、1回当たり決められた額の手当を支給――などがあります。

トラブル例としては『在宅勤務に必要だからと、勝手に机、椅子などの家具備品を購入し、会社に費用請求したが支給されなかった』『ワンルームマンションでは手狭なので、広い部屋に転居。引っ越し代や家賃補助について、後で会社に費用を請求しても支給されなかった』というものがあります。物品の購入や契約については勝手に判断しないで、事前に会社へ相談することが必要です。

また、『在宅勤務手当がなく、会社が光熱費や通信費、文具代等の費用を支払わず、自分で負担したため実質上の手取り給料が減った』という人もおり、この場合、就業規則に記載がない限り、会社に費用の負担義務があるので経費の請求を行うことができます」

(オトナンサー編集部)

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木村政美(きむら・まさみ)

行政書士、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー

1963年生まれ。専門学校卒業後、旅行会社、セミナー運営会社、生命保険会社営業職などを経て、2004年に「きむらオフィス」開業。近年は特にコンサルティング、講師、執筆活動に力を入れており、講師実績は延べ700件以上(2019年現在)。演題は労務管理全般、「士業のための講師術」など。きむらオフィス(http://kimura-office.p-kit.com/)。

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