オトナンサー|暮らしに役立つライフスタイルメディア

  • HOME
  • ビジネス
  • 「会社を休む」連絡は電話にすべき? メールやSNSでもOK?

「会社を休む」連絡は電話にすべき? メールやSNSでもOK?

朝目覚めたら、風邪ぎみで体がだるい――。「会社を休む連絡をしなければ」。そこで、あなたなら電話を使いますか、それとも、メールやSNSを使いますか。

会社を休む連絡は電話? それともメール?

会社を休む連絡は電話が基本

 毎日忙しく働いているビジネスパーソンも、やむをえず会社を休まなければならない日があります。欠勤の連絡は歓迎されるものではないため、ついつい億劫になりがちですが、きちんと連絡しなければ、周りに迷惑をかけ信頼を失うことにもなりかねません。

 オトナンサー編集部では、年間250本以上の講義やビジネスマナーの連載・執筆などをこなし、発売後たちまち重版となったベストセラー「入社1年目 ビジネスマナーの教科書」の著者でマナー講師の金森たかこさんに、正しい欠勤の連絡方法を聞きました。

 金森さんによると、ビジネスシーンにおいては、急を要する連絡は電話で行うのが基本で欠勤の連絡もこれに該当します。電話には以下のようなメリットがあります。

・「休む」という緊急性の高い内容をすぐに伝えられる

・声のトーンで状況をわかりやすく伝えられる

・相手の質問にすぐに答えられる

 欠勤の連絡は、プライベートの予定変更を伝えるようなレベルではなく、緊急性と重要性の高いものであることを意識しなければなりません。

 ただし最近では、メールやLINEによる連絡を推奨している会社や部署も増えています。業種や職種、仕事内容によって最適な連絡方法が異なる場合もありますがいずれにせよ、会社のルールを守り、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、周囲や関係者に迷惑をかけない配慮が大切です。

メールやSNSは基本的にNG

 若手ビジネスパーソンでありがちなミスが、メール1本で休みの連絡をするというもの。本人としては「連絡したのだからよいではないか」と思うかもしれませんが、メールは一方的であり、「相手が読まなければ伝わらない」などのデメリットがあります。また、LINEは相手が読んだか、読んでいないかがすぐにわかりますが、SNSなどによる連絡を上司や会社が推奨していなければNGです。

体調不良で休む場合の連絡方法

 仕事にはなるべく穴を開けたくありませんが、高熱や感染症、持病の悪化、大けがなどの場合は、どうしても会社を休まざるをえません。体調不良で休む場合の連絡では、以下のことに注意すべきです。

【始業10~15分前を目安に電話】

 まずは電話をするタイミングです。もしも、連絡をする直属の上司がだいたい同じ時間に出勤してくるのであれば、その時間を狙って電話を入れるようにします。それがわからない場合、遅くても始業10分前までには電話を入れましょう。上司が不在の場合は、その上司に次ぐ立場の人に伝え、上司へメモを残してもらいます。その際は、自分から改めて連絡する旨を伝えます。

【休むかどうかを自分が決めない】

 心の中では休むことが決まっていたとしても、自分から「今日は休みます」と伝えないこと。この連絡はあくまでも「休みをもらえるかどうか上司に伺いを立てる」という気持ちでかける電話です。「申し訳ありませんがお休みをいただけますか」などの丁寧な言い回しを心がけましょう。

【仕事への影響を伝える】

 欠勤の連絡をもらった上司は、もちろんあなたの体調のことを気にしているはずですが、それと同じくらい仕事の状況を気にしているかもしれません。あなたの抱えている仕事が欠勤によってどうなってしまうのか、問題はないのかをきちんと伝えるようにします。取引先との会議や打ち合わせなどが入っている場合、日程変更や代理人を立てるかどうかについても相談しましょう。

家族の体調不良は前日に伝えてもよい

 自分ではなく、家族の体調不良で会社を休むこともあるかもしれません。たとえば、子どもが風邪であることがわかっている場合、前日のうちに「もしかしたら、明日の午前中、子どもを病院に連れて行くために休みをもらうお願いをするかもしれません」と伝えておいても構いません。事前に連絡することで、上司はあなたが欠勤した場合を早めに想定できます。

体調不良で休む場合の電話例

あなた「おはようございます。△△です。皆さんお忙しいときに大変申し訳ないのですが、昨夜から体調が悪く、本日会社を休ませていただけないでしょうか」

上司「大変だね。体調はどうなの」

あなた「熱は38度が続き、今は38.5度を超えている状態です。できれば本日この後、病院に行って静養したいのですが」

上司「わかった。今日はゆっくりしなさい」

あなた「ありがとうございます。現在企画中の○○プロジェクトの会議が本日、A社で予定されているのですが、今回は代理の人にお願いしたいのです。□□さんであれば一緒に提案書も作成しているので大丈夫だと思うのですが」

上司「わかった。□□に伝えておこう」

あなた「ありがとうございます。私の方からも、□□さんに連絡しておきます。そのほか、何かありましたら、お手数ですが携帯電話へ連絡をお願いできますか。本日はご迷惑をおかけして本当に申し訳ありません」

 最初と最後は必ずおわびを伝えるようにします。仕事への影響を最小限に抑えたいという姿勢を伝えること、そして、何かあったらすぐに対応したい気持ちでいることを伝えるのが大切です。

急用で休む場合の連絡方法

 想定していなかった急用が発生し、当日に連絡をしなければならないことがあります。そうした場合の連絡方法では、以下のことに注意すべきです。

【理由は正直に伝えるのが一番】

 急用による欠勤はあまり連絡したくないのが本当のところでしょうが、その予定が急を要する大切なものであれば、うそをつくことなく、その内容を正直に伝えるべきです。この際も「急用が入ったから休みます」と自ら断言するのではなく、上司に伺いを立てるような言い方をしましょう。

【「家庭の事情」は1回まで】

 どうしても内容を伝えたくない場合は、「家庭の事情で」とだけ伝える方法もあります。このような言い方であれば、相手も深く理由を聞いてこられないはず。しかし、明確な理由を述べないこの方法は、上司の印象が悪くなる可能性もあります。この方法は何度も通用しないため、1回、もしくは使わないほうが無難です。

【休み明けにおわびとお礼を】

 休み明けには、まず上司におわびとお礼を伝えるようにします。また、迷惑をかけてしまった人や、フォローをしてくれた同僚にもおわびとお礼をすることを忘れずに。いつもよりも早めに出勤し、休んだ日にするはずだった仕事の準備をすることも大切です。

遅刻する場合の連絡方法

 欠勤の連絡だけでなく、遅刻する場合も電話連絡が必須です。「会社に間に合わないかもしれない」などはまさに、一刻を争う緊急性の高い状況といえます。

【電車の遅延で遅刻しそうな場合の電話例】

あなた「おはようございます。○○です。今、△△駅のホームなのですが、事故の影響で電車がストップしております。復旧のめどが立っていないようで出社が遅れそうです。申し訳ありません」

上司「それは大変だね。わかったよ」

あなた「けさの会議で提出予定だった提案書が○○のボックスにありますので、お手数ですが会議室に持って行っていただけないでしょうか」

上司「わかった。それじゃあ後ほど」

 遅刻の連絡をする時は、自分が今どこにいてどんな状況なのか、何が原因で遅くなるのか伝えるようにします。また、仕事に影響が出ないように、どのように対応したらよいのか相談しましょう。電話した後、その後の様子をメールで伝えるのが配慮ある行動です。電車の遅延であれば「その後無事電車に乗った」「現在~分遅れではあるが電車は進んでいる」「会社到着予定は~時ごろになりそうだ」といった内容のメールを送れば、上司も安心できます。

早退する場合の連絡方法

「早退はあまりしないほうがよい」との考え方から、体調が悪くても仕事を頑張ってしまう人も多いかもしれませんが、周囲に迷惑をかけてしまうような体調不良であれば、早退するのが英断です。体調不良によって仕事のミスが増え、周囲がフォローに回ることになったり、せきやくしゃみが止まらず、周囲の人が「自分にもうつるのではないか」と心配したりするようではいけません。また、無理をすることで、休みを余分に取ることになりかねません。

 早退をするのが賢明だと判断した場合は、早めに上司のところへ行き、体調が悪いことと、現在抱えている仕事のメドについて伝え、早退が可能かどうか相談しましょう。

まとめ

「体調不良や急用で休んだり、遅刻や早退をしたりすることが避けられない場合もあります。そこで大切なのが、その連絡方法と自分の仕事に対する責任。適切な方法で許可を取り、復帰後はおわびとお礼を伝え、休み中の遅れを仕事で取り返すのが『できるビジネスパーソン』です。日ごろから、スムーズな連絡を心がけましょう。また、普段から周囲の人と良好な関係を築いておくことも大切です」(金森さん)

(オトナンサー編集部)

金森たかこ(かなもり・たかこ)

マナー講師・話し方マナーコミュニケーション講師

一般社団法人マナー教育推進協会代表理事副会長、ウイズ株式会社社長。大阪府出身、京都市在住。大手食品メーカー人事部で人材育成・秘書業務などに携わった後、フリーアナウンサーとして独立。ニュース・情報番組をはじめ、テレビ・ラジオを中心に話し方、コミュニケーションの仕事に携わる。その後、マナーコンサルタントの西出ひろ子氏に師事し、ビジネスマナー講師として講演・研修・コンサルティングなどを行う。アナウンサーとして培った話し方やボイストレーニングを取り入れた、コミュニケーション能力向上を軸とした独自の講義スタイルに定評がある。就職面接対策講座では、99%の内定率を誇る人気講師として活躍中。DODAキャリアコンパスにてビジネスマナーの連載を行う。2017年3月にプレジデント社より「入社1年目ビジネスマナーの教科書」を出版。テレビ番組や新聞、雑誌などのメディアでも活躍中。企業研修・コンサルティング(http://www.withltd.com)、大人のマナースクール(http://www.fastmanner.com)。