「青」の食器で料理を食べるとダイエットに効果的なワケ
普段何気なく使っている食器や食材ですが、その色彩によっては人間の意識にさまざまな影響があることがわかっています。今回は、食欲が減退するとされ、ダイエットにも活用される「青」について考えます。

毎日の献立で彩りを重視する人も多いことと思います。食材やテーブルウエアの色彩は人間の食欲に作用するとされており、中でも、食欲が減退すると言われる「青」の食器に料理を盛り付け、ダイエット効果を狙う方法はよく知られています。今回は、青が食欲を抑える効果についてカラー&イメージコンサルタントの花岡ふみよさんに聞きました。
メガネやふりかけを使うダイエットも
花岡さんによると、食欲と色には密接な関わりがあります。
「たとえば、だいだいを中心とした暖色は食欲増進色。食器や食材などに明るい色を取り入れることで、視覚から食欲が刺激され、食が進みやすくなります」(花岡さん)
一方、食欲を減退させるのは青や紺などの寒色系です。近年、料理を青く見せる「青色メガネ」や、白飯にかける「青色ふりかけ」など、青の色彩効果によって食欲減退を狙うダイエット方法が流行しています。
それでは、青によって食欲が減退するというのは本当なのでしょうか。日本家政学会誌に発表された「皿色に占める青色の割合が心理的なおいしさに与える影響」という論文に、食欲と青の関係についての研究結果がまとめられています。
実験では、和洋中の料理各2品それぞれに、青色の割合を変えたA(10~20%)・B(25~35%)・C(55~65%)・D(100%)、E(100%・低彩度)という5種類のお皿を用意。これらを見た時の食欲について46人に聞くと、割合が高いほど食欲が減退することが明らかになりました。Aはすべての料理で食欲が増加し、逆にDはすべてで減退しています。
「青は自然界でも希少で、自然由来の食材には存在しない色。青に近いと思われるナスやブルーベリーも、やや赤みを帯びた紫色です。食べ物に対して『青』を認識することなく進化してきた人間は、食べるという行為を青から連想することがなく、青を見ても『おいしそう』とは感じないのです」
ダイエットを無理なく続けたい人は、日々のテーブルコーディネートに青をうまく取り入れるとよいでしょう。
(オトナンサー編集部)
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