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大人気のダメージジーンズ、トラブルあっても業者は「ノーダメージ」

「欠陥」発生タイミングの見極めが難しい

 それでは、ジーンズにダメージ加工を行った加工業者の責任についても同様なのでしょうか。

「履いたら足が絡まって転んでしまうくらい、安全性に『欠陥』があったと認められる場合、加工業者は製造物責任による損害賠償責任を負う可能性があります。しかし、これも認められる可能性は極めて低いでしょう。なぜなら『欠陥』は、出荷時に存在している必要があり、加工部分は履いてるうちにどんどん変化していくため、購入後に『欠陥』を見極めることが難しいからです」

 西原さん自身も中・高校生時代、東京・上野のアメ横で買った古着のジーンズをよく履いていたといいます。慌ててジーンズを履こうとするあまり、裾ではなく、加工された穴から足を出して穴を広げてしまったこともあるそう。以上の理由から、「欠陥」が購入時点にあったと認定することは難しく、加工業者への損害賠償責任も、認められる可能性は低いそうです。

 以上のことから、購入者がけがをしても、販売業者や加工業者はほぼ“ノーダメージ”なことがわかります。

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西原正騎(にしはら・まさき)

弁護士

1975年東京都生まれ。中央大学法学部、立教大学法科大学院卒業。2009年弁護士登録(東京弁護士会登録)。インテグラル法律事務所パートナー弁護士。NPO法人遺言相続リーガルネットワーク所属。東京弁護士会法教育委員会委員、同委員会若手会員総合支援センター委員、日弁連高齢者・障害者権利支援センター幹事、日弁連若手弁護士サポートセンター幹事。日経ビジネスコラム、その他書籍多数執筆。相続や離婚など誰もが巻き込まれる可能性のある一般民事事件から中小企業の法務、経営の相談まで幅広く取り扱っている。趣味はラグビー、ダイビング。

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