ASKA容疑者と清原和博、おカネで見る栄光の“その後”
使うおカネの半分は「補助」?
野球選手であれば、打った球や投げた球の半分、ミュージシャンならばアルバムや楽曲の半分は税金のため。そこで「節税」を試みるのですが、一番手っ取り早いのは「経費を増やすこと」です。先ほどは経費2000万円としましたが、これを増やせばその分、税金が減ることになります。たとえば経費が1億円であれば残りの2億円に税金がかかり、税金は1億1000万円。経費2000万円の時より4400万円も安くなることになります。
そうなると「どうせ税金で取られるのなら使ってしまおう」という発想が生まれます。それまでは「仕事の半分は税金のため」だったのが、使えば使うほど税金が安くなるので「使うおカネの半分は税金が補助してくれる」感覚に陥るのです。そして、せっせとおカネを使います。
「年間1億円を使う生活」は当然派手で、結局のところおカネは残りません。少し感覚的な話ですが、収入の1~2割が残ればまだ“優秀”なほうではないでしょうか。年収3億円の人であれば3000万~6000万円ほどです。中には貯金ゼロどころか借金の方が多い、という人もいるでしょう。
有名人であっても、実際には周りが思っているほどおカネを持っていない、ということがよくあるのです。高収入が長続きするわけではなく、収入が減れば当然、派手な生活を維持することはできません。
覚醒剤が成功の“代償”であるならば…
一方で、プロスポーツ選手とミュージシャンでは少し事情が異なります。プロスポーツ選手は引退の翌年から無収入になりますが、ミュージシャンは基本的に引退がなく「何となく稼げる」特徴があります。ヒット曲があれば、コンサートやイベントのお誘いがあり、それなりの収入を得ることもできます。
そして何よりも大きいのは印税です。ASKA容疑者もご多分に漏れず、逮捕後もカラオケの印税などで2000万~3000万円程度の収入があったといいます。つまり「権利」を持っているミュージシャンはピーク後も稼ぐことができると言えます。しかし、冒頭の話のように「その後の人生」は長く、おカネさえあれば満たされるという話ではありません。
活躍の場を失い、人から注目されることもなくなった人が、過去の栄光を思い出すために覚醒剤に手を染める――。同情の余地はありませんが、それも成功の“代償”であるとすれば、「切ない」としか言いようがありません。
(株式会社あおばコンサルティング代表取締役 加藤圭祐)

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