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妻と元彼の子を自分の息子として育てた36歳男性、幸せを願い自ら身を引くまで(上)

元彼と会い続けていた妻

 そんなふうに、ずるずると6年が経過。「倫理観の欠落したしたたかな悪妻」と自由気ままな妻を疑いつつ、何も言えない弱夫。「他人の子を夫に育てさせる」という意味で加害者と被害者が一つ屋根の下で暮らすような生活ですが、そんな異常すぎる家庭が長続きするわけがありません。早晩、終わりを迎えるのは最初から目に見えていました。限りなくクロに近いグレーな疑惑を晴らさないまま、いよいよ2人の離婚を決定付ける出来事が起こってしまったのです。

「会社がなかなか帰らせてくれなくて困っているのよ」

 3年前(子どもが3歳のとき)から、妻はパートタイマーとして働き始めたのですが、勤務時間は午前10時から午後5時という条件だったはず。しかし、帰宅するのが午後7時を過ぎるということが何度も続き、息子さんを保育園まで迎えに行く時間は決まっているので、保育園に迷惑をかけたり、圭史さんが代わりに早退して迎えに行ったり、ママ友に預かってもらったりして振り回されるばかり。それなのに、妻は愚痴をこぼすばかりで反省の色を見せなかったそうです。

「後で分かったことですが…」

 圭史さんはそのように前置きした上で、苦しい胸の内を明かしてくれました。妻の帰宅が遅れた本当の理由は、仕事ではなく元彼だったのです。「仕事だから」と言いながら、実際は元彼と会っていたという意味です。

「僕も、ちょっと言いすぎたのかもしれませんが、でも…」

 今回の場合、他の家庭には存在しない「種違いの子」という特別な事情があるのだから、妻にほんの少しでも「悪いことをした」という気持ちがあれば、夫や子どもを何よりも最優先に考えるべきでしょう。それなのに、夫や子どもより元彼を優先していたのだから、圭史さんの逆鱗に触れるのも無理はありません。この期に及んで、圭史さんはようやく堪忍袋の緒が切れてしまったようです。そして、今までためにため込んできた不満を妻に向かって爆発させてしまったのです。

※「下」に続く

(露木行政書士事務所代表 露木幸彦)

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

露木行政書士事務所代表

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

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