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生きづらさ知る私だから…発達障害の26歳女性が、若者の就労支援に取り組むまで

誰かを支える立場に

 2018年9月、キズキグループに入り、「学校」の立ち上げ準備が本格化しました。設立資金集めのためにクラウドファンディングを始め、そのサイトで、ADHDであることを公表しました。

「診断当初のこともあって、あまり周囲には話してなかったので、いきなり大々的なカミングアウト。サプライズですね(笑)」

 4月開設予定の「キズキビジネスカレッジ」は障害者総合支援法に基づく就労移行支援事業で、対象者は無償で利用できます。「会計」「マーケティング」「プログラミング」「ビジネス英語」などのビジネススキルプログラムの中から、各人の興味や特性に合わせた講座を受けられますが、スキルの習得以上に重視しているのが、グループワークや面談などを通じた「自己理解」です。

「発達障害やうつ病の人だけでなく、誰にでも『得意なこと』『不得意なこと』があります。自分の特性を知り、自分にどんな仕事や職場が合っているかを知る。それが大切です」

 林田さんには「当事者だからこそ、伝えたいこと」があるそうです。

「発達障害やうつ病から離職した人たちは、社会から孤立感があると思います。『頑張ろう』と思えるようになるには、今の社会のハードルは高いです。でも、特性を理解してくれる人がいれば変わってきます。私たちが思いを共有する中で、自分の可能性を見いだしてもらいたいんです」

 力強い言葉、しっかりした口調。「治療や薬の効果もあって、今は普通に仕事ができているのでは?」と問うと、林田さんは「ダメっすね」と笑います。

「今でも闘ってます。何度も名前を呼ばれても気付かないことはいまだにあるし、ミスもあります。でも、こんな私でも助けてくれる誰かがいて頑張ってこられました。今度は、私が誰かを支える立場になりたい。それは『生きづらさ』を知る私だからこそ、できることだと思うんです」

(オトナンサー編集部)

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