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生きづらさ知る私だから…発達障害の26歳女性が、若者の就労支援に取り組むまで

上司の言葉に背中を押され

 最初に考えたのは、発達障害やうつ病の人たちに情報発信をするウェブメディアづくりでした。背景には、林田さんがネット検索でADHDを知った経験がありました。一方で、発達障害の人たちが「生きる手段」を身につける会計士の予備校をつくれないか、という思いもありました。

 そんなとき、「うつ病の人を対象にしたウェブメディアを運営したい」というフェイスブックの投稿を見つけます。投稿者は、不登校・引きこもりの人たちを対象とする個別指導塾「キズキ共育塾」を日本全国で展開する実業家の安田祐輔さん。安田さん自身も、うつ病と発達障害の診断を受けた「当事者」でした。

「ウェブメディアの対象に、発達障害も入れられませんか」

 2017年9月、安田さんに連絡を取り、「予備校」のアイデアも話しました。うつ病や発達障害の人たちを対象にしたビジネススクールの構想が動き始め、転職を考えます。

 安定した監査法人勤務を辞めての、ベンチャービジネスへの挑戦。退職を申し出ると、上司は引き止めました。慰留される中で、自分がADHDであることを打ち明けました。そして、自分と同様に発達障害で悩んできた人たちのために「自分だからこそ、できること」をやりたいと話しました。上司は、こう言ってくれました。

「上司としては引き止めるけど、個人としては応援するよ」

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