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患者が急増中? 頭痛で鎮痛薬を飲み続けると起こる「薬物乱用頭痛」とは

医者の間でもあまり知られず

Q.片頭痛を持つ人は薬物乱用頭痛になりやすいのですか。

丹羽さん「なりやすいといえます。片頭痛は我慢しているのもつらく、生活や仕事にも影響が出ます。また、痛くなくても痛くなったときのつらさを知っており、『痛くなるかも』と不安になり、痛くなくても鎮痛薬を飲んでしまいます」

Q.薬物乱用頭痛になった場合、病院に行かずに治す方法はありますか。

丹羽さん「いわゆる薬物中毒なので、一番簡単なことは、飲んでいる鎮痛薬をやめることです。ただ、習慣化したものであり、やめることは難しいです。当事者は中毒になっているとは思っていません。頭痛の専門医に診てもらわないのであれば、強い意思を持ってやめようとするしかありません」

Q.病院ではどのような治療が行われますか。

丹羽さん「病院で治療する場合は、頭痛を起こさないようにする予防薬を使います。頭痛の薬には、痛みを抑える薬のほかに頭痛を起こしにくくする薬があるのです。頭痛を起こしにくくする薬は、病院で処方してもらわないといけません。

しかし、頭痛について分かる医師でなければ、この頭痛を起こしにくくする薬のことは分かりません。どの程度使えばよいのかは、経験則によるさじ加減だからです。専門の頭痛外来に行くべきです。内科など普通のクリニックを受診しても、その時飲んでいる薬とは別の鎮痛薬を処方されるだけです」

Q.医療者のどれくらいの人が薬物乱用頭痛を理解していますか。

丹羽さん「医師の間でもあまり知られていません。脳神経内科や脳神経外科の医師なら知っている人もいますが、内科医で分からない医師は多くいます。また、頭痛持ちの人が整形外科などで鎮痛薬を継続的に飲むよう処方されても、薬物乱用頭痛になります。こうした、医者が作り出す薬物乱用頭痛もあります」

Q.薬物乱用頭痛にならないために、一般の人ができることは何でしょうか。

丹羽さん「鎮痛薬だけで頭痛を治そうとしないことです。ストレスの軽減や睡眠不足にならないようにするなど、頭痛になる要因を減らすことが大切です。また、頭痛で市販の鎮痛薬を飲んでもすぐ痛くなり、飲む日数が増えるようであれば危険信号です。『効かなくなった』と感じた時点で一度、内科医ではなく頭痛専門の医師に診てもらった方がよいでしょう」

Q.市販の鎮痛薬はどれくらいの頻度であれば常用しても大丈夫ですか。

丹羽さん「市販の鎮痛薬も、うまく使えばこんなに良い薬はありません。理論的には月9日までならよいということですが、9日も10日もあまり差はありません。明確な定義はありませんが、私は『鎮痛薬を飲むのが月に5日であれば大丈夫だが、6日以上になるのが数カ月続くようであれば、しっかりと治療しなければならない』と患者さんに伝えています」

(オトナンサー編集部)

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