反社会的勢力からモノをもらう行為、どこからが問題になる?
暴力団組員がハロウィーンの10月31日、子どもにお菓子を配ったというニュースが伝わりました。今回は、私たち大人も含めて反社会的勢力から金品をもらったり、逆に与えたりする行為の法的意味について考えます。
指定暴力団組員が10月31日のハロウィーンに、神戸市の神社で子どもにお菓子を配ったというニュースが報じられました。お菓子配りは、同日夕方に約1時間行われ、「お菓子を配っている」と声をかけられた子どももいたそうです。
オトナンサー編集部では今回、反社会的勢力などから金品をもらったり、逆に与えたりする行為は法的にどう扱われるのか、アディーレ法律事務所の吉岡一誠弁護士に取材しました。
暴力団排除条例は自治体によってばらつき
神戸のケースは子どもが対象でしたが、私たち大人が反社会的勢力から物を受け取った場合、何らかの罪に問われる可能性があるのでしょうか。
吉岡さんは「暴力団排除の趣旨から全国で整備された暴力団排除条例は自治体によって規定にばらつきがあります」とした上で、「東京都暴力団排除条例」を引き合いに「今回のように暴力団がハロウィーンにお菓子を配り、これを受け取ったとしても法的に問題はありません」と話します。
吉岡さんによると、法的問題が生じうるのは、毎年頻繁に暴力団員から贈答品をもらうなど「暴力団との親密な交際」が疑われるケース。その場合、「暴力団員と密接な関係を有する者」(暴排条例2条4号)にあたるとみなされ、都や事業者との各種契約ができなくなる可能性があるといいます。
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