「ノートをチン」でユーチューバー水溜りボンド謝罪、視聴者が罪を犯せば投稿者も…?
子どもが「YouTube」を真似してノートをチンしたら黒焦げに――。これを受けて、動画を投稿したユーチューバーが謝罪する羽目になりました。今回はユーチューバーと犯罪の関係について考えます。

「電子レンジでノートをチンしたら文字が消えて無限に使える」との動画を子どもが見て真似したら、ノートが黒焦げになってしまった――。
子どもの親がつづった、上記のようなブログ記事が話題になり、動画を「YouTube」にアップした「水溜りボンド」が謝罪、動画を削除した件が話題になっています。
水溜りボンドはカンタさんとトミーさんのコンビで、毎日午後8時に動画をアップする人気ユーチューバー。その公式チャンネルには約114万人が登録し、「触ってはいけない磁性流体の感触がヤバかった!!」「ダルい宿題を一瞬で終わらす兵器を本気で作る!!」などの企画で好評を博しています。
今回は「ノートが焦げた」だけで済みましたが、影響を受けやすい子どもなどが過激な行為や犯罪まで真似してしまったら――。
オトナンサー編集部では今回、「なりたい職業」の上位にランクインするまでになったユーチューバーと犯罪の関係について考えます。
内容次第では「教唆犯」が成立する可能性も
今回のケースでは、水溜りボンドの行為が罪に問われる可能性はあるのでしょうか。
アディーレ法律事務所の吉岡一誠弁護士は「ノートを焦がした子どもの行為は当然、犯罪にはなりません。水溜りボンドの行為が『教唆』に相当することもないため、コンビが罪に問われることもありません」と話します。
民事上も、水溜りボンドが責任を負うことはなく「法的には子どもの自己責任になる」といいます。
それでは、YouTubeに触発された人が犯罪に手を染めた場合、その動画を投稿したユーチューバーが罪に問われることはあるのでしょうか。
吉岡さんは「動画の内容によっては、実行された犯罪の教唆犯(他者をそそのかして犯罪を実行させた場合に成立する犯罪類型)が成立する可能性があります」と話します。この「教唆犯」の成立要件は以下の通りです。
1.教唆行為(他者をそそのかして犯罪を意させること)が行われる
2.それによって教唆を受けた者が実際に犯罪を行う
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