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個人型確定拠出年金の最大メリットは「節税効果」? リスクが嫌なら定期預金も

掛け金が所得控除されるメリットは大きい

 しかし、加藤さんが個人型DC最大のメリットとして挙げるのはその「節税効果」です。個人型DCは掛け金の全額が所得控除対象になるためです。

 例えば年収700万円の人の場合、700万円から給与所得控除や基礎控除、社会保険料控除などの所得控除額312万円(配偶者控除などは考慮せず)が差し引かれ、残りの課税所得388万円に対して約74万円の税金がかかる計算です。

 しかし、「勤務先に企業年金がない会社員」であるこの人が個人型DCを利用し、掛け金上限の27万6000円を拠出したとします。この場合、課税所得388万円から27万6000円が所得控除され税金は約65万円に。つまり約9万円の節税効果が生まれることになります。

 加藤さんは「節税効果もあり、将来の資産形成にも役立つ個人型DCは非常にメリットが大きいです。その半面『60歳まで解約できない』『投資先にはリスクを含むものもある』などのデメリットもあります。あくまで(税金の)還付金だけを目的とするなら、ノーリスクの定期預金がお薦め。どの分野に投資するかも含めてこの機会に内容を理解して活用を考えてみては」と話しています。

(オトナンサー編集部)

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加藤圭祐(かとう・けいすけ)

あおばコンサルティング代表取締役、1級FP技能士、宅建士

大手外資系生命保険会社にて11年間、個人・法人のコンサルティング業務に従事。2015年に株式会社あおばコンサルティングを設立。日本初の、チャットでのお金のサービス「みかづきナビ」を開始。現在ではzoomも活用し、FP相談や保険相談で顧客の課題解決に取り組んでいる。みかづきナビ(http://www.mikazuki-navi.jp/)。

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