オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

【サプリ】「処方薬」と併用で強い副作用も 正しい飲み方は? 薬剤師が挙げる5つの注意点

サプリメントの正しい飲み方や摂取時の注意点について、薬剤師に聞きました。

サプリメントを摂取する際の注意点は?(画像はイメージ)
サプリメントを摂取する際の注意点は?(画像はイメージ)

 「サプリメント」を飲むと、日常生活で不足しがちな栄養素を手軽に摂取できるといわれています。日々、活用している人は多いと思います。ところで、サプリメントを飲む際はどのような点に注意する必要があるのでしょうか。サプリメントの正しい飲み方について、薬剤師の真部眞澄さんに教えていただきました。

用法用量を必ず守ること

Q.市販のサプリメントを摂取すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

真部さん「サプリメントは、日常の食事から十分な栄養が取れない場合に栄養を補うためのものです。摂取するメリットとしては、ビタミンやミネラル、オメガ3脂肪酸などの栄養素が補給できる点のほか、免疫力アップ、肌の健康、骨密度向上といったさまざまな健康維持効果が期待できる点などがあります。

また、その手軽さもメリットと言えるでしょう。日頃忙しく、食事が不規則な人にとって、サプリメントの摂取は便利な選択肢です。適切に摂取することで、健康維持や特定の健康問題の予防に役立つ可能性がありますよ」

Q.市販のサプリメントを摂取する際の注意点について、教えてください。例えば、薬と併用した場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。

真部さん「サプリメントを摂取する際の注意点は、過剰摂取、併用薬、健康状態、購入先、品質です。

まずは過剰摂取を避けるために用法用量を必ず守るようにしましょう。そして、処方薬との併用には特に注意が必要です。併用することで相互作用が起こり、薬の作用が強くなったり、弱くなったり、副作用が強く出たりする可能性があります。中には処方薬にサプリメントと同じ成分が含まれている場合もあるので、すでに処方薬を飲んでいて市販のサプリメントを摂取する場合は、過剰摂取を避けるためにも医師や薬剤師に確認するようにしましょう。

そのほかにも、持病がある人や体調が悪い人はサプリメントを飲まない方がいい場合もあるので、医師や薬剤師に相談してから摂取した方が良いですね。加えて、購入するときは信頼できる製造元・販売会社を選ぶようにしましょう。品質も、成分・成分量などを確認し、アレルギーがある人は該当の成分が入っていないかを確認することも重要ですよ」

Q.市販のサプリメントの摂取が原因で体調に異変が生じた場合、どのように対処したらよいのでしょうか。医療機関を受診する際の注意点も含めて、教えてください。

真部さん「サプリメントを飲み始めてから体調に異変を感じたら、直ちに使用を中止して、医療機関を受診するようにしましょう。医療機関を受診する際は『いつから』『どれくらいそのサプリメントを摂取したか』『体調の変化』を記録して持参すると良いでしょう。併せて、消費期限やロットナンバーが分かっていると安心です。

サプリメントはそのサプリメント自体が直接体調に変化を起こしていなくても、服用時の本人の体調や併用薬との兼ね合い、食品などとの相互作用によって体調の変化が起きることもあるので、記録を残しておくことが重要です」

* * *

 サプリメントは手軽に栄養補給ができて健康維持に役立ちますが、間違った飲み方をすると体に悪影響を及ぼすことが分かりました。万が一、使用中に体調の異変を感じたら、直ちに使用をやめて医療機関を受診しましょう。

(オトナンサー編集部)

【画像】「えっ…!」 これが「トクホ」を摂取する際の“注意点”です

画像ギャラリー

真部眞澄(まなべ・ますみ)

薬剤師

東京薬科大学を卒業後、日商岩井(現・双日)に勤務。結婚、出産後、調剤薬局に23年間勤務をしながら「お薬だけに依存させない薬剤師」として活動中。現在お薬を飲み始めた40代・50代の女性に、薬だけに頼らない改善策をアドバイスしている。薬を勧めるはずの薬剤師が薬だけに依存させないことを目指すのは、多くの患者の10年後、20年後の薬の量が2倍、3倍になるのを見てきたから。初期に「より踏み込んで改善策を伝えていたら減薬や維持ができたのでは」と後悔し、これを目指すきっかけとなった。公式ホームページ(https://m-inflore.com/)。

コメント