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生活に欠かせない「調剤薬局」 相談目的で利用してOK? 薬剤師に聞いてみた

相談目的で調剤薬局を利用してもよいのでしょうか。薬剤師に聞きました。

相談目的で調剤薬局を利用してもOK?
相談目的で調剤薬局を利用してもOK?

 医療機関を受診後、医師から処方された薬を受け取る際は、処方箋を持って「調剤薬局」に行くのが一般的です。定期的に利用する人は多いと思います。

 ところで、「処方箋がないと入りにくい」というイメージがある調剤薬局ですが、薬などの相談をするために利用してもよいのでしょうか。薬剤師の真部眞澄さんに教えていただきました。

食事療法に関する相談が可能な場合も

Q.そもそも、薬局は相談目的で利用してもよいのでしょうか。

真部さん「薬局というと『薬を買わないといけないのかな』と思われるかもしれませんが、不安に思っていることを相談しに行くという目的だけで利用してもまったく問題はありません。

初めて利用する薬局の場合でも、薬剤師がお客さまからしっかりとヒアリングした上でアドバイスをすることは可能です。ただ、かかりつけの薬局であれば、これまでのお薬の処方履歴などがデータとして残っているため、より的確に、よりスムーズにアドバイスができると思います」

Q.薬剤師に対しては、どのような相談が可能なのでしょうか。

真部さん「例えば、病院から処方されている薬はすでに飲んでいるけれど、風邪や頭痛などの一時的な症状を抑えるために市販薬を服用したいというケースがありますよね。そういった場合、それぞれの薬の飲み合わせを考慮する必要があるため、薬剤師に状況をお伝えいただければアドバイスが可能です」

Q.調剤薬局で薬以外の相談を受け付けることはありますか。

真部さん「薬局によっては、薬剤師だけでなく管理栄養士が在籍していることもあり、そういった薬局では食事療法や健康管理の相談なども受け付けています。

また、『今は病気ではないけれど健康を維持したい』『生活習慣病などの予防をしたい』といったご要望があれば、サプリメントや健康食品などをご案内することがあります。

地域の薬局は『薬を受け取る場所』というだけではなく、健康維持のサポートやアドバイスを行う場所だと思っていただければと思います」

* * *

 調剤薬局は、薬の販売や受け取りだけではなく、さまざまな相談業務も受け付けているんですね。お近くの薬局をかかりつけにして、いつでも相談できる場所を探してみるのもお勧めです。

(オトナンサー編集部)

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真部眞澄(まなべ・ますみ)

薬剤師

東京薬科大学を卒業後、日商岩井(現・双日)に勤務。結婚、出産後、調剤薬局に23年間勤務をしながら「お薬だけに依存させない薬剤師」として活動中。現在お薬を飲み始めた40代・50代の女性に、薬だけに頼らない改善策をアドバイスしている。薬を勧めるはずの薬剤師が薬だけに依存させないことを目指すのは、多くの患者の10年後、20年後の薬の量が2倍、3倍になるのを見てきたから。初期に「より踏み込んで改善策を伝えていたら減薬や維持ができたのでは」と後悔し、これを目指すきっかけとなった。公式ホームページ(https://m-inflore.com/)。

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