「怪しい人に気を付けよう」ではダメ! 子どもが自分の身を守る「2つのポイント」
「犯罪者に狙われにくい人」になる
犯罪者が嫌う場所は分かりました。しかし生活をする上で、危険な場所を避けてばかりもいられません。だからこそ、さらに危険を寄せつけない工夫が必要になります。そこで、「犯罪者に狙われにくい人」になることが、2つ目のポイントとなります。
通り魔などの無差別犯が決まって言うのが、「誰でもよかった」の一言。しかし、これには「自分より弱そうな相手なら」という重要な言葉が抜けています。犯罪者のターゲット選びには、性別や年齢など、努力では変えようのない条件があります。ただ、「狙われにくい人」になることは十分可能です。
犯罪者が狙うのは「自分よりも弱そうな人」ですが、さらにその中から、より犯行が楽な相手に絞ります。それは「隙だらけの人」です。スマホを見ながら歩く人と、前を向いて歩く人、どちらが襲いやすいでしょうか。不意打ちは、ボディーガードでも防ぐのが困難です。ましてや、下を向いているときに襲われたら、防ぎようがありません。
そもそも「歩きスマホ」という行為は、その人の危機意識の低さを如実に表しています。これほど分かりやすいサインを、犯罪者は見逃しません。逆に、「歩きスマホは怖い!」と意識すると、危機感を持つきっかけになります。歩きスマホという行為そのものよりも、歩きスマホを平然とする意識に問題があるのです。
ただし、現代社会で「外でスマホを見るな!」という指導は現実的ではありません。電車に乗れば画面を見るでしょうし、道に迷えばアプリを開くでしょう。要は、めりはりです。見てはいけないタイミングと場所さえ守れば、問題ないのです。
最近はスマホを持つお子さんも増えましたが、スマホから目を離して、周りを確認する回数が増えるだけで、安全度は上がります。そのことを子どもが知っているか否かで、いち早く危険に気付くことができるかどうかが変わります。
筆者はボディーガードですが、護身術だけで火の粉は払えません。「危うきに近づかない」のは当然として、「危うきを近づけない」ように、悪い習慣を一つでも減らすことが安全への近道です。
防犯指導で考えるべきは、「子どもに理解できる内容かどうか」です。まずは、「汚い場所や、人が見ていない場所は犯罪が起こりやすい」こと、そして「外でスマホを見ながら歩くのは危険である」ことについて教えるのをお勧めします。実際に、生活圏にある危険な場所を、親子で一緒に探してみるのもよいでしょう。犯罪者を見分けるのは難しいですが、危険な場所や、狙われやすくなる行為は、子どもにも教えることができるのです。
(一般社団法人暴犯被害相談センター代表理事 加藤一統)

コメント