2歳の「定型発達児」ができること、「自閉症児」ができないこと
“比べる病”を乗り越える
幼い頃の息子は「逆さバイバイ」すらしませんでした。自閉症であっても、逆さバイバイをする子は人に関心があるので、間違った手の向きではあるものの「バイバイ」のまねができるのだと思います。20歳になった息子は「行ってらっしゃい」と言って出掛けていきます。本人は「行ってきます」の意味で「行ってらっしゃい」と私に言っているのです。言葉は間違ってはいますが、人のまねをしている点では成長しています。
さらに、トイレットペーパーがなくなったら、芯を捨てて、新しい物に取り換えてくれます。相手の身になり、次に使う人のことを考えられているのか、「芯だけになったら取り換える」というルーティンになっているのかは分かりませんが。他にも「新聞を取りに行く」「洗濯物を干す」「カーテンを閉める」「家の中のごみ箱のごみを集める」など、決められた家事は文句一つ言わずにやってくれます。
つい、わが子と他人の子を比べてしまうのが、親という生き物なのかもしれません。いつまでも“比べる病”に侵されている私ですが、目の前の宝物である息子の「昔と今」を比べなくてはならないと反省しています。
(子育て本著者・講演家 立石美津子)



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