見た目そっくり! 「ブイヨン」と「コンソメ」は何が違うのか
洋風のスープといえば、「ブイヨン」と「コンソメ」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。インスタントのものは用途も似ていることから、しばしば混同されますが、この両者の違いは一体何でしょうか。

洋風料理のスープといえば「ブイヨン」と「コンソメ」。市販のものは湯で溶かすだけで手軽に使えて重宝しますが、しばしば混同されがちなこの両者は何が違うのでしょうか。オトナンサー編集部では、科学する料理研究家のさわけんさんに聞きました。
ブイヨンは「泡立ち」、コンソメは「完成」の意
そもそも、フランス語でブイヨンは「泡立ち」「感情の湧き上がり」、コンソメは「熟達した」「完成された」という意味です。
さわけんさんによると、フランス料理におけるブイヨンは本来、家庭料理であるポトフの液体のこと。現代では、ポタージュのベースを指すといいます。
ブイヨンは、米国ではスープストックと呼ばれ、肉や骨、野菜を長時間煮込んで作る、日本でいえば「カツオだし」や「いりこだし」のような存在。このブイヨンに、さらに肉や野菜を加えて澄ませ、凝縮させた、文字通り「完成された」料理がコンソメです。
つまり、ブイヨンはポタージュの土台となるだし汁であると同時に、コンソメの土台でもあるのです。ブイヨンは別名「コンソメ・サンプル」といい、いわゆる澄んだコンソメは「コンソメ・ドゥーブル」「コンソメ・リッシュ(リッチのこと)」と呼ばれます。
「ブイヨンは普通のだし汁、コンソメは追い鰹をして、しょう油で味付けしたお吸い物といったところでしょうか。なお、ブイヨンで牛肉を使ったものは『ブイヨン・ド・ブフ』、鶏肉は『ブイヨン・ド・ヴォライユ』、野菜は『ブイヨン・ド・レギューム』と呼ばれ、料理のメインの食材とスープの素材を合わせるのが基本です」(さわけんさん)
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