ドル/円は115円を超えるのか? その鍵は米金融政策にあり
物価上昇率の低下は一時的要因による
物価上昇率の低下は、年初からの携帯通話料金の急落といった一時的要因も大きいようです。通話料金がここで下げ止まったとしても、前年同月比で見る物価上昇率には、年内は下向きの圧力が加わり続けます。もっとも、FRBはその点を差し引いた上で「物価上昇率は目標に向かっている」と判断する可能性もあります。
一方で、米国の失業率はここ2年近く、5%ないしはそれを下回って推移してきましたが、今年に入って一段と低下し、5月は4.4%でした。失業率4%台は高いと思われるかもしれませんが、米国の完全雇用の水準は4%台後半であり、それを下回ると賃金上昇を伴うインフレになるとされてきました。
にもかかわらず、賃金が伸び悩んでいることは不思議です。12日に公表された地区連銀経済報告(ベージュブック)でも「賃金は引き続き、わずか、または緩やかなペースで上昇した」と報告され、特に変化はうかがえませんでした。
ただし「低熟練、高熟練の双方のポストで賃金上昇圧力が高まっている」「福利厚生のコストが上がっている」などの指摘はあり、複数の地区連銀が、労働市場のひっ迫によって人材確保が困難になっていると報告しました。賃金インフレはすぐそこまで来ているのかもしれません。

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