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「授業は子どものため」は大人の思い込み 夏休みを絶対短縮すべきでない理由

夏休みは好きなことに熱中して

 最後に、筆者が教えた小学5年生の女子の実例を紹介します。彼女は、勉強は全て苦手で友達も少なかったのですが、絵を描くことだけは好きでした。お母さんは最初、「絵なんてもういいから、問題集をやりなさい」という感じでしたが、筆者が面談で「好きなことをたくさんやらせてあげて」と話したら納得してくれました。

 それから、「描いた絵を褒める」「美術館に連れて行く」「色数の多い色鉛筆を買う」などと娘を応援し始めると、絵がますます上手になりました。特に猫の絵が上手で、クラスの子たちが彼女に絵を描いてもらうために行列を作るほどになったのです。みんなに褒められて自信がつき、大いに積極性が出てきて友達もできました。授業に集中するようになって学力も伸び、6年生の後半には、立候補して児童会役員にもなりました。

 このように、好きなことに熱中して何か一つ自信が持てるものができれば、よい循環が始まります。夏休みをぜひ、そういう時間にしてほしいと願っています。保護者や先生には、本当に子どもを伸ばすために何が大切なのかをよく考えてほしいです。

(教育評論家 親野智可等)

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親野智可等(おやの・ちから)

教育評論家

長年の教師経験をもとにブログ「親力講座」、メールマガジン「親力で決まる子供の将来」、ツイッターなどで発信中。「『自分でグングン伸びる子』が育つ親の習慣」(PHP文庫)など、ベストセラー多数。全国各地の小・中・高校や幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会でも大人気。公式サイト「親力」で新書3冊分のコラムが閲覧可能。公式サイト「親力」(http://www.oyaryoku.jp/)、ツイッター(https://twitter.com/oyanochikara)、ブログ「親力講座」(http://oyaryoku.blog.jp/)。

コメント

1件のコメント

  1. 賛成です。
    子供は時間をかけて自分で学習する力があります。
    そのために大人の私たちは時間と心の余裕を与えないといけないではないかと思います。