日経平均反発2万13円26銭、リスクイベント通過でドル/円上昇
6月9日の東京株式市場で日経平均株価は反発、前日比104円00銭高の2万13円26銭で取引を終えました。

6月9日の東京株式市場で日経平均株価は反発、前日比104円00銭高の2万13円26銭で取引を終えました。
マネースクウェア・ジャパンの根岸慎太郎アナリストによると、欧州中央銀行(ECB)理事会やコミー前米連邦捜査局(FBI)長官の議会証言といったリスクイベントを通過し、米金利が上昇。1ドル=110円台までドル高・円安が進んだことが支援材料となりました。値がさ株であるソフトバンクが17年ぶりの高値をつけたことも押し上げ要因。
東証1部33業種中、銀行、情報・通信など21業種が上昇、一方、陸運、サービスなど12業種は下落しました。個別銘柄では、東海カーボン、ソフトバンクが買われ、富士写真フイルム、東邦亜鉛は売られました。
TOPIX(東証株価指数)は前日比1.25ポイント高の1591.66。東京外国為替市場でドル/円は午後3時現在、1ドル=110円20銭台で推移しています。
米利上げペースめぐる材料出るか
根岸さんによると、英総選挙は与党・保守党の過半数割れが伝えられましたが、株式市場への影響はほとんどなく、日経平均は落ち着いた値動きでした。
来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀金融政策決定会合が注目されます。
「市場は米国の6月利上げをほぼ織り込んでおり、FOMCで今後の利上げペースやバランスシート縮小の開始時期について材料が示されるかどうか。FOMC後のドルや米国株次第では、日経平均も影響を受けるでしょう」(根岸さん)
一方、これまで出口戦略に関しては「時期尚早」としていた日銀ですが、一部で「説明重視」の姿勢に傾きつつあるとの報道も。黒田東彦総裁の会見で報道が否定されれば円安要因となり、日経平均にはプラス。逆に、報道通りなら円高要因で、日経平均も一時的に弱含む可能性があります。
(オトナンサー編集部)
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