テニスボールはなぜ「黄色」なのか…スポーツと色の知られざる関係
さまざまなスポーツに欠かせないユニホームやボールですが、その「色」には、私たちが考えている以上の意味が込められているようです。今回は、スポーツを見る目が“ちょっとだけ”変わるかもしれないトリビアをご紹介します。

普段、スポーツを「色」の観点から見ている人は少ないと思いますが、使用するボールやユニホームの色には、競技におけるパフォーマンス向上などの効果を期待して考案されているものがあります。
オトナンサー編集部では、スポーツと色の関係について、カラー&イメージコンサルタントの花岡ふみよさんに聞きました。
物体と背景の関係で決まる「視認性」
球技においては、選手と観客が、常に動き続けるボールを確実に追いかけられるように、競技ごとに「視認性」の高い色が定められています。視認性は、背景色とその物の色の関係で決まる「見やすさ」のこと。たとえばテニスボールの場合、濃い緑色のコートに最もよく映え、目で追いやすい「黄色」が採用されています。
視認性を考慮して、ボールの色が追加された競技もあります。
1988年のソウル五輪で卓球が正式種目に採用された際、国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ会長(当時)が試合を観戦したところ、白のボールによる高速ラリーが見にくかったため、翌89年から白のほかに「オレンジ」も使われるようになりました。
オレンジは目の錯覚によって物体が大きく見えるため、速いラリーでも軌跡を追いやすく、選手と観客の双方に大きなメリットがあるとのこと。ただし近年、国際卓球連盟(ITTF)が主催する大会はほぼ白で統一されています。
テニスボールがなぜ白から黄色に変わったのか理由が知りたかったのですが。
以前はボールもそうですが、ウエア靴や靴下、帽子も白のみでした、なぜ変わったのでしょうか?