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行き場のない老後資金で愛する女性に家を…死期を悟った、おひとりさま男性の選択

おひとりさま増加、遺産について検討を

 3年後、娘は予定通り米国へ旅立ったのですが、ママいわく遺言作成から2年後、譲司さんは病気で亡くなったそう。筆者は遺言作成時、譲司さんが病気を患っていることを知らなかったので、とても驚いたことを覚えています。譲司さんの遺産はすべてママが相続し、遺産の一部を娘の学校の入学金、授業料、渡航資金に充てたそう。

 おひとりさまは世話や看病、介助してくれる家族がいないので、より多くの老後資金が必要です。譲司さんも2500万円の資金をため込んでいたのですが、予想より余命が短い場合、老後資金は使い道を失います。どうやら譲司さんは家を購入する段階で病を患っており、自分の死期を悟っていたようです。

 自分の資金を誰に渡すのか…譲司さんにとって、それは兄や姉ではなく、ママ、そして娘でした。わずか4年の付き合いで2500万円と持ち家を手に入れたママがしたたかなのは確かです。しかし、財産を受け取ってほしいという譲司さんの気持ちを受け入れただけなので責められないでしょう。遺産目的かどうかはともかく、ママはそれだけ愛されていたともいえます。

 昨今の情勢(非正規社員の増加、サービス残業の増加、男女の出会いの減少…)を考えると、未婚化に歯止めがかからず、おひとりさまの増加に拍車がかかることが予想されます。譲司さんとママのケースを参考に、家族がいない場合、誰に遺産を残すのかを検討しておいた方がよさそうです。

(露木行政書士事務所代表 露木幸彦)

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

露木行政書士事務所代表

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

コメント

1件のコメント

  1. おひとりさまの話をよんで、男性は結婚できるとおもい、家を購入したのだと思った。そうでなければ、他人の為にローンを組んで迄購入しない。話が違うともめたすえ、2年で殺害されたのでは。独り身のきのやさしい男性は悪女に騙されないように気をつけて❗