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食べられないのに…わが子への過剰な「完食指導」が発覚、保護者はどう対応すべきか

学校給食を残さず食べるように、強引に指導する過剰な「完食指導」。わが子が受けていると知ったら、保護者はどのように対応すべきなのでしょうか。

わが子が過剰な完食指導を受けていたら…
わが子が過剰な完食指導を受けていたら…

 学校給食を残さず食べるように、強引に指導する過剰な「完食指導」により、子どもたちが体調を崩したり不登校になったりするなど、さまざまなトラブルが増えていることを前回(5月5日)の記事でお伝えしました。給食の残飯を減らすために工夫をするのはよいことですが、子どもたちの心が壊れては元も子もありません。今回は、自分の子どもに行き過ぎた完食指導が行われている場合、保護者がどう対応すればよいのか解説します。

子どもが声を上げるのは難しい

 筆者のところには毎日、保護者などから「過剰な完食指導にどのように対応すればよいのか」など、過剰な完食指導も含めた給食全般に関する相談が寄せられます。2017年12月ごろから相談を受けていますが、1日10件近く届くこともあります。2018年6月からは前年同月比でほぼ倍増しています。

 相談の内容はさまざまです。中には、常識的に理解し難い内容もあります。例えば、小学校低学年のお子さんが担任の先生から、「最初から給食の量を減らして食べても、それは完食とはいえないから減らすな。そして残すな」と言われ、給食を食べることを強要されているという相談がありました。一時、お子さんが不登校になるほどだったそうです。

 このケースの場合は、お子さんがお母さんに相談したことで事実が分かりました。しかし、子どもたちにとって、過剰な完食指導で苦労していることを親に相談するのは、いじめと同じく相談しづらいのかもしれません。「親を心配させたくない」「親に言っても理解してくれないだろう」という気持ちから、子どもが直接、筆者に相談してくることもあります。

 子どもたちが声を上げづらいことも影響しているのか、保護者同士の雑談など、コミュニティーの中から過剰な完食指導を知るというケースや、担任の先生から、「お子さん、給食を全然食べないんですけどどうなっているんですか」と直接言われ、問題が判明するケースもあります。

 では、過剰な完食指導が行われていることが分かり、お子さんが給食に苦労していると保護者が知った場合、学校側にどのようにアプローチすれば過剰な完食指導をやめさせられるのでしょうか。

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山口健太(やまぐち・けんた)

月刊給食指導研修資料(きゅうけん)編集長、株式会社日本教育資料代表取締役、一般社団法人日本会食恐怖症克服支援協会代表理事

人前で食事ができない「会食恐怖症」の当事者経験から、食べる相手やコミュニケーションの違いによって食欲が増減することを実感。既存の「食べない子」への対処法に疑問を感じ、カウンセラーとして活動を開始。「食べない子」が変わるコミュニケーションノウハウの第一人者として、延べ3000人以上の相談を受ける。著書に海外でも翻訳出版されている「食べない子が変わる魔法の言葉」(辰巳出版)などがあり、給食指導などの研修を保育所や学校などの栄養士・教職員に向けて行っている。「目からうろこの内容」と言われるほど“とにかく分かりやすい解説”と、今日からすぐに使える実用的な内容が特徴。月刊給食指導研修資料(きゅうけん)

コメント

1件のコメント

  1. 何をどれだけ食べるかは個人の勝手。それぞれ事情が違う子供に同じだけ食べさせるなどという発想がそもそも間違い。もう、学校給食など辞めたら?弊害ばかりが大きいよ。
    オレはガキの頃、食が細く、五時間目始まってもまだ食べてたという事もあり、全員が同じだけ食べなければいけないなどという給食指導には絶対反対の立場である。