小室圭さんで話題の米ロースクール、弁護士資格はどう役立つ? 受かりやすいって本当?
小室圭さんが留学中ということで、たびたび話題となっている米国のロースクールですが、米国の弁護士資格は、その後の仕事にどう役立つのでしょうか。

小室圭さんは昨夏から、米フォーダム大学ロースクールに留学しています。進路を巡っては最近、「ニューヨーク州の司法試験を受けるのは最短でも2021年7月が濃厚」と一部で報じられました。「資格を取ってもアメリカで仕事があるのか」と言う人もいますが、実際はどうなのでしょうか。
「ニューヨーク州弁護士資格は本人次第で幅広い仕事があります」と話すのは、同州弁護士の徳永怜一さん。日本の大学を卒業後、単身渡米し、ルイジアナ州ニューオリンズのTulane University Law School(LLM)に留学。ニューヨークに拠点を移して、法律事務所で7年間勤務し、米国の現地企業や日系企業に対する法的助言や契約書などの作成を担当しました。現在は外資系IT企業に勤務しています。
弁護士資格は企業でどう役立つ?
晴れて試験を突破して米国弁護士資格を取得したら、その資格をどのように活用するかが鍵になります。徳永さんは次のように話します。
「アメリカは弁護士がたくさんいる国ですが、必ずしも全員が弁護士事務所で働いているわけではありません。アメリカでは弁護士資格保持者にはもっと広い活躍の場があります。例えば私の場合は、アメリカの弁護士事務所勤務以外に、日本に帰国後は外資系企業の法務部で働くという選択もできました。これはニューヨーク州弁護士資格を持っているからこそできたと言えます。このように、国境を越えて稼ぐこともできるわけです」(徳永さん)
「アメリカは弁護士の数が圧倒的に多いこともありますが、企業の法務部においてはほぼ全員が弁護士です。その一方、日本の法務部では弁護士ではない社員が多いです。最近は日本でも『インハウスローヤー』として企業内弁護士が増えていますが、まだまだ少ないですね。今後は海外にビジネスを展開する日本企業がさらに増えていく中で、アメリカの企業と契約交渉をするとなったとき、対等に交渉を進めるためにも米国弁護士資格保持者が日本側にいるかいないかで大きな差が出ることがあるでしょう」
テクニカルな面もあるものの、人間同士のやり取りなので感情や印象も無視できません。弁護士同士はお互いを尊重し合う風潮があると、徳永さんは続けます。
「ロースクールはどこに行ってどうだったなど、ビジネス以外の会話もしやすくなります。こちらが日本人で、もし英語がネイティブレベルではなくても同じ弁護士であれば、コミュニケーションに問題ないと認識してもらえます。英語がネイティブレベル、かつ米国弁護士資格もあれば大きな武器になるでしょう。企業法務では弁護士実務の要素は少ないと思われがちですが、弁護士資格は大いに役立つのです」
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