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反対されるほど燃える恋 「ロミオとジュリエット効果」は小室圭さんに当てはまる?

恋人関係にあるカップルに障害があると、より、恋愛感情が高まるという現象を「ロミオとジュリエット効果」と呼びます。眞子さまと小室圭さんにも当てはまるのでしょうか。

婚約内定時の眞子さまと小室圭さん(2017年9月、時事、代表撮影)
婚約内定時の眞子さまと小室圭さん(2017年9月、時事、代表撮影)

 秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんとの結婚について、秋篠宮さまが昨秋、「認める」と発言された後も反対の声が多く上がっているようです。結婚したいと望む男女が親や周囲の反対に遭うことは一般家庭でも珍しくありませんが、恋人関係にあるカップルが親に強く反対されるほど、より、恋愛感情が高まるという現象があり、「ロミオとジュリエット効果」と心理学では呼ぶそうです。

 これは眞子さまと小室さんにも当てはまるのでしょうか。心理カウンセラーの小日向るり子さんに聞きました。

「国民の反対の声」も要因に?

Q.「ロミオとジュリエット効果」とは具体的に、どのようなものでしょうか。

小日向さん「『ロミオとジュリエット効果』という心理現象はシェークスピアの劇作品『ロミオとジュリエット』が語源となっています。劇の内容は、敵対する家同士に生まれたロミオとジュリエットが燃え上がるような恋に落ちるものの、家同士が敵対しているが故に結ばれてはいけない運命だったという悲恋の物語です。

アメリカの心理学者、ドリスコールらが140組のカップルに対して、身内が付き合いに反対しているなどの『恋愛に対する障害度』と『パートナーへの愛情度』の相関関係を調査したところ、恋愛関係にあるカップルで障害度が高いほど、愛情度が高くなるという結果が出ました。

この結果から、『障害があるほど恋は燃え上がる』という心理現象を『ロミオとジュリエット効果』と呼ぶようになりました。なお、障害があるほど目的達成意欲が高まるというのは恋愛以外でも起こり得る心理現象ですが、『ロミオとジュリエット効果』というと主に恋愛に対して使われることが多いです」

Q.ドリスコールの「ロミオとジュリエット効果」は身内に反対されたという前提ですが、親などの身内以外の反対、例えば、友人や知人、会社の同僚といった周囲の人物の反対があることも、2人の恋愛感情を強めるケースはあり得るのでしょうか。

小日向さん「あり得ると考えます。結婚制度自体が『家と家との結びつき』という側面が強いことから、どうしても親や親族の反対が大きな障害になることが多く、そのために親の承諾に焦点が当たりがちなのですが、そもそも、これは『障害が多いほど達成意欲が上がる』という心理現象ですので、例えば、本人にとって、親よりも重要度が高い人がいる場合は、その人の反対の方が大きな障害となり得ます。要は何がその人にとって『より大きな障害になるのか』ということがポイントです」

Q.親や周囲が賛成に転じたら、逆に恋愛感情が冷めてしまう可能性はあるのでしょうか。

小日向さん「本当に愛し合っている2人であれば、親や周囲が賛成に転じたことで愛情が冷めて、別れてしまうということはありませんし、むしろ、それで別れたとしたら、そもそも愛し合ってはいなかったということになります。

しかし、目的達成のためのモチベーションの一つが『反対』であったことは確かですので、それがなくなることで熱量が薄くなることはあり得るでしょう。例えば、結婚がゴールだと考えているカップルであれば、『なんとしても今年中に婚姻届を出そう!』という意欲が『来年でもいいよね』程度に下がるといった感じです」

Q.反対を乗り越えて結婚したものの、結婚できたことで恋愛感情が冷めてしまう可能性はあるのでしょうか。

小日向さん「可能性としてはあると思います。特に負けず嫌いで勝ち気な性格傾向の人は『困難に打ち勝つこと』が目的になってしまう可能性が高く、本来の目的、例えば、恋愛であれば、『結婚して、幸せな生活を継続させる』という目的を見失ってしまうことがあり得ます。これは初婚同士の結婚だけではなく、例えば、不倫から始まった関係について、双方が結婚できる状態になった途端に冷めてしまうということもあり、珍しいケースではありません」

Q.眞子さまと小室圭さんの結婚に反対する声が週刊誌やネット上で多く上がっています。この声は「ロミオとジュリエット効果」が起きる要因になるでしょうか。

小日向さん「要因になると十分に考えられます。皇族である眞子さまにとって、『国民の声』は親と同等の大きな障害となり得ます。さらに、父親である秋篠宮さまや伯父である天皇陛下も『国民の多数が祝福してくれる状況』を結婚の条件として挙げておられるのですから、なおさらでしょう」

Q.2人に「ロミオとジュリエット効果」は実際に起きていると考えられますか。報道で分かる範囲でけっこうですので、考えをお聞かせください。

小日向さん「小室さんが4月に出した説明文書と、それに追随する形で眞子さまが出された声明、報道されている小室さんの母親の元婚約者への対応を読む限りで個人的に感じるのは、小室さんの上昇志向の強さや負けず嫌いな性格、お二人の頑固な性格です。

こうした性格傾向を持つ人は先述したように『ロミオとジュリエット効果』が起きやすいです。さらに、世間の反対だけでなく、民間人のような出会いが難しいという眞子さまのお立場も恋愛の大きな障害ですから、これも一層、小室さんとの結婚願望を燃え上がらせる要因になっているのでしょう。しかし、だからといって、反対の声の報道を控えるということは本筋を間違えることになると思います」

(オトナンサー編集部)

小日向るり子(こひなた・るりこ)

心理カウンセラー

カウンセリングスペース「フィールマインド」代表。出版社で働きながらボランティアで電話相談員を始めたことが、カウンセリングの世界に入るきっかけに。資格取得後、行政機関でのセクハラ相談員を経て、2012年に独立。2019年4月現在、約3500件の相談実績を持つ。メディア、ネットなどで心理・恋愛系コラムを多数執筆。フィールマインド(http://feel-mind.net/)。

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