激しい頭痛…「脳卒中」の前兆かも 専門医が教えるすぐに受診すべき症状&異変時の対処法
脳卒中を予防する方法は?
Q.では、脳卒中を予防する方法について、教えてください。
近藤さん「脳卒中は、発症すると重篤な後遺症を残すことが多く、最悪の場合は命に関わる病気です。そのため、予防が最も重要であり、万が一発症してしまった場合には、いかに早く適切な対応をするかが被害を最小限に抑える鍵となります」
■脳卒中の予防方法
脳卒中の予防は、主に「リスクとなる生活習慣病の管理」と「健康的な生活習慣の維持」の2つに分けられます。
(1)リスクとなる生活習慣病の適切な管理
脳卒中の最大の危険因子は、高血圧や糖尿病、脂質異常症、不整脈です。これらを適切に管理することが、予防の第一歩となります。
・血圧の管理
高血圧は脳出血や脳梗塞の主要な原因です。「塩分摂取を控える」「適度な運動をする」「医師の指示に従って降圧薬を服用する」などで、血圧を正常に保ちましょう。
・血糖値の管理
糖尿病は血管を傷つけ、動脈硬化を進行させます。食事療法や運動療法、薬物療法で血糖値をコントロールすることが重要です。
・脂質異常症の管理
血液中のコレステロールや中性脂肪が高いと、動脈硬化が進み、脳梗塞のリスクが高まります。
・不整脈(心房細動)の治療
心房細動があると、心臓内で血栓ができやすくなり、それが脳に飛んで脳梗塞を引き起こすことがあります。医師の指示に従って抗凝固薬を服用するなど、適切な治療を受けましょう。
(2)健康的な生活習慣の維持
・禁煙
タバコは血圧を上げ、動脈硬化を促進します。喫煙は脳卒中リスクを大幅に高めるため、禁煙が最も効果的な予防策の一つです。
・適度な飲酒
過度の飲酒は血圧を上げ、特に脳出血やくも膜下出血のリスクを高めます。適量を守り、休肝日を設けることが大切です。
・バランスの取れた食事
塩分や脂肪を控え、野菜、果物、魚などを積極的に摂取しましょう。
・適度な運動
ウオーキングやジョギングなどの有酸素運動を継続することで、血圧や血糖値、体重を適正に保つことができます。
・水分補給
特に脱水になりやすい夏や、冬の乾燥した環境では、小まめな水分補給が重要です。血液の粘度が高まるのを防ぎ、脳梗塞のリスクを減らします。
・ストレス管理
過度なストレスや過労は、血圧上昇や生活習慣の乱れを引き起こします。十分な睡眠と休息を取り、ストレスをためないようにしましょう。
■脳卒中が起きてしまったときの対応
脳卒中は「時間との闘い」です。発症から治療開始までの時間が短いほど、後遺症を最小限に抑えられる可能性が高まります。発症時に最も重要なのは、迅速な救急要請です。
(1)異変に気づいたら「FAST」で確認
脳卒中の症状を簡易的に判断するための合言葉「FAST」を覚えておきましょう。これらのうち一つでも当てはまれば、すぐに119番通報が必要です。
・Face(顔)
「イー」と笑顔を作ろうとしたときに、片方の口角が下がっているかどうか。下がっている場合はすぐに119番通報してください。
・Arm(腕)
両腕を同時に前に上げたときに、片方の腕が下がってしまうかどうか。下がる場合は救急車を呼びましょう。
・Speech(言葉)
「今日はいい天気ですね」など簡単な文章を言おうとしたときに、ろれつが回らない、言葉が出てこないなどの異常がないかどうか。もし何らかの異常がある場合は脳卒中の可能性が高いです。
・Time(時間)
最後に正常だったのはいつか、時間を記録しておきましょう。これは、病院での治療法を決定する上で非常に重要な情報となります。
(2)救急車の呼び方、救急車を待つ間の応急処置
・119番通報
脳卒中の可能性があることを伝え、発症した時間や症状を正確に伝えましょう。
・周囲の人に脳卒中の疑いがある場合は気持ちを落ち着かせる
家族や知人など、周囲の人に脳卒中とみられる症状が出て相手がパニックに陥っている場合は、声を掛けて安心させましょう。
・楽な姿勢にする
意識がある場合は、楽な姿勢で寝かせ、ネクタイ、ベルトなど体を締め付けているものを緩めます。
・嘔吐(おうと)に注意
吐き気がある場合や意識がない場合は、吐いたものが気道に詰まらないよう、顔を横向きにさせて寝かせます(回復体位)。
・飲食物を与えない
意識がない場合や、飲み込みが難しい場合は、水や食べ物を与えてはいけません。
「おかしい」と思ったら、ためらわずに救急車を呼びましょう。 症状が一時的に消えても、本格的な発作のサインである可能性が高いため、自己判断で様子を見ることは絶対に避けてください。
繰り返しにはなりますが、脳卒中を防ぐには日頃の生活習慣を見直す必要があるほか、前兆症状を見逃さないことが重要です。
(オトナンサー編集部)









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