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自閉症の子が「衣替え」に応じてくれない→親子のストレスを減らす鍵は「ルールの可視化」だった

それでもうまくいかない日もある…そんなときは

 もちろん、どんなに工夫していても、思い通りにいかない日もあります。「ルール通りに説明したのに、子どもが服を着たがらない」「急に寒くなったり暑くなったりして、親の方が判断に迷う」といったこともあるでしょう。

 そんなときにおすすめなのが、“第三者の力”を借りることです。

 わが家では、テレビの天気予報を「ルール決めの根拠」として活用しています。「今日は25度になるって、お天気のお姉さんが言ってたよ」と伝えると、息子も「じゃあ半袖か」と納得することがあります。親が直接「半袖着てね」と言うと反発するのに、不思議とテレビの言葉には素直なのです。

 もちろん、予報が外れることもあります。そんなとき、息子は「気象予報士、うそつきやがって!」と怒るのですが(笑)、それでも「お母さんが勝手に決めた」より、「第三者が言っていた」方が、本人は納得しやすいようです。

 衣替えの季節は、親にとっても子どもにとっても、ちょっとした“試練”かもしれません。でも、「うちの子だけ変なんだ」と思わないでください。発達特性のある子どもにとって、「気温に応じて服を変える」というのは、本当に高度なことなのです。

 だからこそ、子どもの特性に合わせたルールづくりや、第三者の力を借りた納得の手助け、そして何よりも本人の感じ方やルールを尊重する姿勢が、親子のストレスを減らしてくれます。

「暑いのに半袖を着ない」のではなく、「暑いと感じていない」「長袖に安心している」「暑くてもこだわりを優先させたい」など、子どもなりの理由が必ずありますからね。

(子育て本著者・講演家 立石美津子)

【画像】「えっ…そうだったの…?」 これが「発達障害児」にみられることのある行動です(5つ)

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立石美津子(たていし・みつこ)

子育て本著者・講演家

20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。自閉症スペクトラム支援士。著書は「1人でできる子が育つ『テキトー母さん』のすすめ」(日本実業出版社)、「はずれ先生にあたったとき読む本」(青春出版社)、「子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方」(すばる舎)、「動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな」(小学館)など多数。日本医学ジャーナリスト協会賞(2019年度)で大賞を受賞したノンフィクション作品「発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年」(中央公論新社、小児外科医・松永正訓著)のモデルにもなっている。オフィシャルブログ(http://www.tateishi-mitsuko.com/blog/)、Voicy(https://voicy.jp/channel/4272)。

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