「障害者は公園にでも行け!」 自閉症児を育てた識者が直面した“多様性の受容が進まない”社会の現実
「障害があったら電車に乗ってはいけないんですか!」
ある日の移動支援中、女性は駅前の広場で大声を出しました。車内などではなく、広い場所だったので、私は特に注意をしませんでした。電車に乗る前に思い切り声を出すことで、「電車内では静かにする」という約束をしようと考えたからです。
すると、見知らぬおじいさんが近づいてきて、私がヘルパーであることが分かったのか、「あんた、静かにさせんか!」と怒鳴りつけてきました。
私は「障害があるんです。ご本人だって困ってるんです。ここは車内でもホームでもありませんよ、電車に乗る前に落ち着かせているんです」と言いました。
すると、そのおじいさんは「ここも駅構内だ! 電車に乗らないで、障害者は公園にでも行け!」と怒鳴りました。
倍返しをする気質の私は、「障害があったら電車に乗ってはいけないんですか! それに、公園だって小さな子どももいますし」と言い返してしまいました。
その出来事を別のヘルパーに相談したら「立石さん、悔しくてもそこはグッとこらえて、謝罪すべきだったよ。言い合いをしたら、利用者さんだって不安になるでしょう」と叱られてしまいました。
私は自分の感情をぶつけてしまったことを反省しましたが、今でも腹が立ち、モヤモヤします。
「多様性を受け入れる」「インクルーシブな社会」…昨今、そんな耳に心地よい言葉が飛び交っていますが、現実として、まだまだ世間の理解は進んでいないのだなとも思います。
(子育て本著者・講演家 立石美津子)








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