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ビジネスで「なるほど」は控えるべき? 「目上の人の言葉」の声も…マナー講師に聞く

気を付けたい言葉遣い&言い換えフレーズ

Q.その他、ビジネスシーンで気を付けたい「返答」はありますか。

金森さん「コミュニケーションや言葉遣いは、たとえ文法的には正しい表現であっても、画一的な判断しないことが求められます。シーンや相手によって適切な表現をするためにも、日頃から『自分が言われた時にどう思うか』の感覚を知り、学んでおくことが大切です。

返答の場合でも、言葉が持つ印象と、相手が言葉を受け取った時にどう感じるかをイメージすることが不可欠です。例えば『すみません』は軽いニュアンスを含むため、日常生活では問題ありませんが、ビジネスの場での謝罪の言葉は『申し訳ございません』『申し訳ありません』などが適切でしょう。

同様の例に『了解』があります。『了解』は『わかる・わかった』の意味を持つため、『了解』と単体で使っても文法的には問題ありません。しかし、単体だとぶっきらぼうな印象を与えかねず、敬意が不足しているように受け取られる可能性もあります。ビジネスシーンでは『かしこまりました』『承知いたしました』を用いると、まず失礼にはあたりません。

使用することで相手が不愉快になる可能性のある言葉は、最初から使わないのもマナーの一つです。例えば『はい、はい』『わかった、わかった』など、同じ言葉を2回以上繰り返す返答があります。こうした言い回しは、関西地方では日常的によく聞かれる印象がありますが、全国区の表現ではないため、使用の際には相手に不快感を与えないよう要注意です。

また、多くの意味合いが含まれているため、つい便利に使ってしまいがちな言葉に『大丈夫』があります。本来の意味は『間違いがなく、確かである』『危険や心配がない様子』ですが、最近では可能・不可能の意味や、断り文句としての使われ方も定着しています。こちらが伝えたい気持ちとは違う意味に伝わる可能性があるため、上司やお客様に対しての使用は控え、『問題ございません』などその場に合った表現に言い換えましょう」

【覚えておきたい「返答」のビジネスマナー】

×→○
なるほど→おっしゃる通りです、そうですね
すみません→申し訳ございません
了解です→かしこまりました、承知いたしました
あ、いいですよ→はい、かしこまりました
大丈夫です→問題ございません
本当ですか→さようでございますか
わかりません→申し訳ございませんが、わかりかねます
私がやります→私がいたします、私が行います
うん、うん(相づち)→はい、そうですね
(お客様に手土産を頂いた時)どうもすみません→ありがとうございます

(ライフスタイルチーム)

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金森たかこ(かなもり・たかこ)

マナー講師・話し方マナーコミュニケーション講師

一般社団法人マナー教育推進協会代表理事副会長、ウイズ株式会社社長。大阪府出身、京都市在住。大手食品メーカー人事部で人材育成・秘書業務などに携わった後、フリーアナウンサーとして独立。ニュース・情報番組をはじめ、テレビ・ラジオを中心に話し方、コミュニケーションの仕事に携わる。その後、マナーコンサルタントの西出ひろ子氏に師事し、ビジネスマナー講師として講演・研修・コンサルティングなどを行う。アナウンサーとして培った話し方やボイストレーニングを取り入れた、コミュニケーション能力向上を軸とした独自の講義スタイルに定評がある。就職面接対策講座では、99%の内定率を誇る人気講師として活躍中。DODAキャリアコンパスにてビジネスマナーの連載を行う。2017年3月にプレジデント社より「入社1年目ビジネスマナーの教科書」を出版。テレビ番組や新聞、雑誌などのメディアでも活躍中。企業研修・コンサルティング(http://www.withltd.com)、大人のマナースクール(http://www.fastmanner.com)。

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