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わが子は“天才児”かも…と舞い上がる母の“夢と現実” 真の「障害受容」を隠しているもの

自閉症児が生まれると「おめでとうございます」?

 発達障害のある人たちの中には、並外れた才能を持つ人がいます。企業が、その才能を求めていることもあります。

「バグ取り(デバッグ)」というプログラムの間違いを見つける仕事は、こうした人たちが優れた才能を発揮することもあるので、大手IT企業では「“デバッグの専門家”として発達障害の人を積極的に採用している」「自閉症児が生まれると『ラッキー、おめでとうございます!』と言われる」といった話を聞いたことがあります。

 そうなると、本人がしたいことよりも、親が「こうなってほしい」ことを無理強いしてしまうこともあると思います。

 でも、親の心の奥には、「あなたが障害さえ克服してくれたら、ママは幸せになれるのに…」という気持ちがあるのかもしれません。「きっと伸びる、才能がある」の言葉を隠れみのにして障害受容ができない親自身の姿が、そこにあるのかもしれません。

 障害の受容とは、「子どもの障害を受け容(い)れる」というよりは、親が「子どもの障害を受け容れたくない自分」を受け容れることなのかもしれません。

 そして、定型発達児であろうと、発達障害児であろうと、ギフテッドであろうと、親子やその周りが安らげる“安全基地”を作ってやることが、わが子が幸せな人生を歩む上で大切なことだと思っています。

(子育て本著者・講演家 立石美津子)

【画像】「えっ…そうだったの…?」 これが「発達障害児」にみられることのある行動です(5つ)

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立石美津子(たていし・みつこ)

子育て本著者・講演家

20年間学習塾を経営。現在は著者・講演家として活動。自閉症スペクトラム支援士。著書は「1人でできる子が育つ『テキトー母さん』のすすめ」(日本実業出版社)、「はずれ先生にあたったとき読む本」(青春出版社)、「子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方」(すばる舎)、「動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな」(小学館)など多数。日本医学ジャーナリスト協会賞(2019年度)で大賞を受賞したノンフィクション作品「発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年」(中央公論新社、小児外科医・松永正訓著)のモデルにもなっている。オフィシャルブログ(http://www.tateishi-mitsuko.com/blog/)、Voicy(https://voicy.jp/channel/4272)。

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