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【台風】接近「24時間前」までが勝負 自分に合った“備え”を すぐに役立つ情報収集&判断スキルとは?

普段から使っている物を活用

 台風への備えについては、非常食や懐中電灯など、普段使わない物よりは、日常生活で使える物、使う物を少し多めに用意することをお勧めします。

 非常食でなくとも、インスタント食品や乾麺、缶詰のほか、ジャガイモやタマネギといった、常温保存が可能な野菜を多めに用意しておけば、しばらくはそれでしのげますし、停電時はまず、冷蔵庫や冷凍庫の食材から消費するのが賢明です。

 懐中電灯がなくても、十分な容量のモバイルバッテリーなどがあれば、スマホのライト機能が使えますし、コンサートでよく使われるサイリウムなども、照明として活躍してくれます。

 アルファ化米がなくても、鍋と水、カセットコンロがあれば米を炊けますし、霧吹きとうちわを組み合わせれば、エアコンがなくてもかなり涼しく過ごせます。

 防災グッズをそろえるのも良いのですが、今使っている身の回りの物を使って、知恵と工夫で乗り切れないか考えてみることが重要です。

 高層階に住んでいても、1階や地下駐車場に止めてある車は水没する可能性があります。大切な車を守るだけでなく、車は移動手段としても、シェルターとしても、復興作業のツールとしても重要です。可能であれば、車を高台に避難させつつ、ついでに自分も避難することを検討しましょう。

生成AIの活用もお勧め

 防災対策は、住んでいる場所や社会的状況、個人の特性、家族構成などによって大きく異なります。そこで、ChatGPTなどの生成AIを活用して、自分独自の対応策やタイムラインを作成することをお勧めします。

 例えば、次のようなプロンプト(指示または質問文)を使ってみてください。

【プロンプト】
以下の情報を基に、台風接近時の具体的な行動計画とタイムラインを作成してください。住所は〇〇県〇〇市〇〇町(具体的な地名)、建物はマンション5階、家族構成は夫婦と小学生の子ども1人、勤務先は〇〇市内(自宅から電車で30分)、特記事項として子どもがぜんそく持ち、夫が単身赴任中です。台風接近72時間前から6時間ごとの行動計画を作成し、各段階で確認すべき情報や準備すべきことを詳細に記載してください。

 このようなプロンプトを使うことで、あなたの状況に合わせた具体的なアドバイスを得ることができます。さらに、不安に感じていることや個別に考慮すべき事情、ハザードマップの情報、地域の防災計画などの詳細情報を加えることで、AIはより精度の高い回答を提供してくれます。

 重要なのは、一度聞いて終わりにするのではなく、何度も対話を重ねることです。不安点を一つずつ解消し、具体的な行動計画を立てるまで対話を続けることで、より確実な備えが可能になります。

 台風への備えは、一般的な対策リストをなぞるだけでは不十分です。あなたの生活環境や家族構成、仕事の状況などを総合的に考慮し、個別の対策を立てることが重要です。最新の気象情報とテクノロジーを活用しながら、自分に合った備えを進めていきましょう。

 いざというときに慌てないよう、日頃からシミュレーションを重ね、あなただけの台風対策プランを作成してみてはいかがでしょうか。

(近畿大学生物理工学部准教授 島崎敢)

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島崎敢(しまざき・かん)

近畿大学生物理工学部准教授

1976年、東京都練馬区生まれ。静岡県立大学卒業後、大型トラックのドライバーなどで学費をため、早稲田大学大学院に進学し学位を取得。同大助手、助教、国立研究開発法人防災科学技術研究所特別研究員、名古屋大学未来社会創造機構特任准教授を経て、2022年4月から、近畿大学生物理工学部人間環境デザイン学科で准教授を務める。日本交通心理学会が認定する主幹総合交通心理士の他、全ての一種免許と大型二種免許、クレーンや重機など多くの資格を持つ。心理学による事故防止や災害リスク軽減を目指す研究者で、3人の娘の父親。趣味は料理と娘のヘアアレンジ。著書に「心配学〜本当の確率となぜずれる〜」(光文社)などがあり、「アベマプライム」「首都圏情報ネタドリ!」「TVタックル」などメディア出演も多数。博士(人間科学)。

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