「低身長の女性は帝王切開になることが多い」って本当なの? 産婦人科医に聞いて分かった“真偽と背景”
帝王切開にかかる費用は?
ところで、ネット上では「小柄な妊婦さんは帝王切開に備えて民間保険に入っておいた方がよい」というアドバイスがしばしば見受けられます。
自然分娩は「病気ではない」という認識から、公的医療保険や民間保険の適用対象にはなりません。そのため、かかった費用の全額が自己負担になります。現状、日本全国の出産費用の平均は48万円程度ですが、2023年、加入している健康保険や国民健康保険から受け取れる「出産育児一時金」が従来の42万円から50万円に引き上げられ、少子化対策として自己負担が減るようになってきています。ただし、無痛分娩や個室を希望した場合は追加料金がかかります。
一方、帝王切開の場合、これにプラスして、検査や手術、麻酔などの費用がかかってきます。こちらは公的医療保険が適用されるので、自己負担金は3割になりますが、自然分娩と比べると自己負担金は平均して10万円程度増えます。それに備えるために「民間保険に入っておいた方がよい」という声があるのでしょう。
加入を考えている場合は、「妊娠する前」に加入しておきましょう。妊娠してから加入すると掛け金が高くなる他、帝王切開に伴う入院や手術が補償の対象外となる場合も多いです。医療保険なので、妊娠・出産関係だけでなく、さまざまな病気やケガによる入院・手術の補償をしてくれますから、学校を卒業して働き出したら加入しておいてもよいかもしれません。
女性の中には、身長と出産の関係を気にして、不安な気持ちを抱えている人もいると思います。
近年、産科医の減少や医療訴訟の増加などを背景に、少しでもリスクがある場合は予測不可能な自然分娩を避け、帝王切開を行うことが増えています。しかし、「身長だけ」で帝王切開にするか否かを判断するということはないので、妊娠前から過度に不安に思う必要はありません。分娩方法については主治医とよく相談しましょう。
ただ、分娩はお母さん、赤ちゃんの双方にとって命懸けです。どう計測しても自然分娩が不可能な場合は、帝王切開をおすすめすることもあります。その場合は「元気な赤ちゃんを迎えること」を一番に考えましょう。
(オトナンサー編集部)



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