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ビジネスシーンでの「方言」どう思う? 「標準語にすべき」「方言でも問題ない」意見真っ二つ! マナーコンサルタントの見解は

気を付ける必要があるシーンは?

 ただし、やはりビジネスシーンでの方言については、注意が必要なシーンも存在します。

 先述したように、ビジネスシーンで“あえて方言を使う”必要はないでしょう。もし、対面での会話でとっさに使ってしまったら、その場で「『よだきい』とは、私の出身地、大分県地方の方言です。これは『面倒』を意味する言葉です」などとすぐに説明したり、言い換えたりすることができます。

 気を付ける必要があるのは、メールや文書など、文字でコミュニケーションを取るシーンです。この場合、その方言がどういう意味なのか、相手はすぐに回答を得ることができません。また、文字でも残ってしまいます。

 ビジネスシーンでは、誰もが知っている理解しやすい言葉で伝えることもマナーの一環です。ただし、同郷であったり、その地方で会話をして互いに理解し合えたりするのであれば、使用しても問題にはならないでしょう。皆さんもおっしゃっているように、「使い分け」をなさるとよいですね。

 春は、地方から首都圏(他、標準語を話すエリア)に移り住み、新しい職場で働き始めたという人が多い時期かと思います。

 マナーは、互いに思いやる気持ちで成り立ちます。方言のある人は、標準語で話すように意識をし、それに使い慣れていかれるとよいのではないでしょうか。一方で、方言を使われて意味が分からなかったら、それを伺い、「存じませんでした。◯◯は△△という意味なんですね。勉強になりました」と前向きな捉え方をして差し上げることもマナーです。マナーは、相手に恥をかかすことのない配慮でもありますから。

 私も上京当時は、方言やイントネーションの違いから、話すことに対して恐怖心を抱いていた時期がありました。それを指摘されて落ち込んだこともありましたが、温かく受け入れていただきながら、怖さを払拭し、コミュニケーションを取り続けました。地方から首都圏に移り住んだ人の立場に立った思いやりのマナーによって、相手を勇気づけることや、人生を前向きにして差し上げることができるでしょう。

(オトナンサー編集部)

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)

マナーコンサルタント、マナー解説者、美道家

ヒロコマナーグループ代表。一般社団法人「マナー&プロトコル・日本伝統文化普及協会」代表理事。大妻女子大学卒業後、国会議員などの秘書職を経て、マナー講師として独立。マナーの本場英国へ。オックスフォードにて、オックスフォード大学大学院遺伝子学研究者のビジネスパートナーと2000年に起業し、お互いをプラスに導くマナー論を確立させる。帰国後、名だたる企業300社以上にマナーコンサルティングなどを行い、他に類を見ない唯一無二の指導と称賛される。その実績はテレビや新聞、雑誌などで「マナー界のカリスマ」として多数紹介。「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)などのドキュメンタリー番組でも報道された。NHK大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ、NHKドラマ「岸辺露伴は動かない 富豪村」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」などのドラマや映画、CMのマナー指導・監修者としても活躍中。著書は28万部突破の「お仕事のマナーとコツ」(学研プラス)など監修含め国内外で100冊以上。「10歳までに身につけたい 一生困らない子どものマナー」(青春出版社)など子どものマナーから、ビジネスマナー、テーブルマナーなどマナーのすべてに精通。ヒロコマナーグループ(http://www.hirokomanner-group.com)。
※「TPPPO」「先手必笑」「マナーコミュニケーション」「真心マナー」は西出博子の登録商標です。

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