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忘年会シーズン到来! シジミだけじゃない 飲酒時に“肝機能”高める食べ物とは? 医師に聞く

飲酒時に胃腸の調子が悪くなる理由は?

Q.飲酒後に胃腸の調子が悪くなることがありますが、なぜなのでしょうか。飲酒による胃腸の負担を軽減するには、どのような食べ物を摂取したらよいのでしょうか。

石田さん「アルコールは胃腸の粘膜を荒らし、腸のバリアー機構を妨げます。すると、本来入ってこない未消化物や毒素、病原体が入りやすくなり、体にアレルギーなどの炎症を起こすことがあります。このような症状を『リーキーガット症候群(腸漏れ症候群)』と言います。

小麦に含まれるグルテンのほか、乳製品に含まれるカゼインは、リーキーガット症候群を引き起こす成分として有名です。飲酒時はパンやラーメンなどの小麦が使われている食べ物のほか、牛乳やチーズといった乳製品を食べ過ぎないようにしましょう。

アルコールによる胃腸粘膜障害を軽減するため、粘膜細胞の再生に必要なタンパク質や亜鉛のほか、正常な細胞分化をサポートするビタミンAを摂取しましょう。レバーがダントツで多く、緑黄色野菜や海藻類にも豊富に含まれています。

お酒を飲むと、小腸内の陰性桿菌(かんきん)が増え、下痢や嘔吐(おうと)などの症状が生じやすくなります。腸内環境を整えるため、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を含む発酵食品のほか、善玉菌を増やす食物繊維を適度に摂取しましょう。海藻類やキノコ類のほか、根菜といった野菜類がお勧めです」

(オトナンサー編集部)

【画像で丸わかり!】飲酒時にオススメ! “肝機能”を高める食べ物を一挙公開! アルコールが分解される仕組みも

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石田清隆(いしだ・きよたか)

医師

肝臓学の専門医で、広島ステーションクリニック理事長。長年、基幹病院の一線でウイルス性肝炎、肝細胞がんの診療を行い、ウイルス性肝炎の経口剤治療、肝細胞がんのラジオ波焼灼療法やカテーテル治療の経験が多数ある。現在は、画像診断、栄養解析データをベースに脂肪肝、糖尿病などの生活習慣病に対して徹底的な栄養、運動指導を行い、薬に頼らない治療を目指している。2023年1月にアンチエイジングセンター「Milky Cloud Well-being Center」を開設。著書に「人生を好転させる2‐week鉄活」(幻冬舎)がある。広島ステーションクリニック(https://hs-clinic.jp/)。

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