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「勤労感謝の日だから」と娘からプレゼント 40代父が“微妙な気持ち”になったワケ

「微妙な」祝日という声も

 ただ、プレゼントのやりとりは少数派のようです。多かったのは次のようなケースでした。

「特別なことは何もしません。普段通りの祝日です。まず、その日が『勤労感謝の日だ』と意識することが、あまりないです」(40代女性)

「勤労感謝の日」だからといって取り立てて何かをするわけでなく、いつも通りに過ごす、ということです。

 こんな声もありました。

「誰かに改めて感謝を表明する日は、母の日と父の日で十分足りています。これにプラスしてさらに勤労感謝の日までお祝いするとなると、さすがにくどくなりそうです」(30代男性)

「特別なことはしない」という人の声をもう少し聞いてみましょう。

「自分たちが子どもの頃は特に、両親の仕事に感謝するようなことはなかったですね。勤労感謝の日が『改めて感謝する日』だというのは分かっていましたが、それよりその日が祝日になるということの方が大事で(笑)。

自分が大人になってから、両親に対して『仕事をして、私をここまで育ててくれてありがとう』と思うようになりましたが、それは父の日・母の日プラス両親の誕生日にしっかり伝えているつもりです。

『勤労感謝の日』って、決まったセレモニーがないからちょっと難しいですよね。例えば母の日なら『カーネーションを贈る』とか、誕生日なら『いいレストランにご飯を食べに行く』などの選択肢があります。しかし勤労感謝の日には、セレモニーとして行えるそうした慣例のようなものがありません。だから感謝の念を思い起こしづらいし、感謝を伝えるのも照れくさくてできません。

こうしたところに勤労感謝の日の微妙さというか、難しさがあるように思います」(50代男性)

「勤労感謝の日」をただの祝日と捉えるなら今のままで十分ですが、「きちんと感謝をする日」にしようとするといくつかの難しさがつきまといます。この男性は、その難しさの一面をうまく言い当ててくれたように思います。

「好きじゃない」人も

 最後に、「勤労感謝の日が好きじゃない」という声も紹介しておきます。

「仕事をして養ってくれている家族や保護者だけでなく、世の中で仕事に携わるすべての人に対して『日頃から』感謝すべきです。『勤労感謝の日』は『その日に改めて感謝をする』ことが勧められますが、この“感謝”には取ってつけたような感じがあり、好きになれません」(30代女性)

 存在感が母の日・父の日に比べてやや漠然としているためでしょうか、「勤労感謝の日」に対する捉え方は多種多様なようです。

 ちなみに、勤労感謝の日はもともと、天皇が執り行っていた「新嘗祭」という祭事の日でした。戦後、祝日のネーミングが抜本的に再検討され、今日の「勤労感謝の日」となりました。

「仕事をしている人への感謝」を普段あまりすることのない人は、こうした日をいい機会に、感謝の気持ちを表してみると、新たな発見があるかもしれません。

(フリーライター 武藤弘樹)

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武藤弘樹(むとう・こうき)

フリーライター

早稲田大学第一文学部卒。広告代理店社員、トラック運転手、築地市場内の魚介類卸売店勤務などさまざまな職歴を重ね、現在はライターとミュージシャンとして活動。1児の父で、溺愛しすぎている飼い猫とは、ほぼ共依存の関係にあるが本来は犬派。趣味はゲームと人間観察。

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