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風呂入らず、着替えもせず寝る36歳夫に「嫌悪感しかない!」妻…夫婦の「衛生感覚」の違い

コロナ禍によって衛生意識が高まる中、夫婦間の衛生感覚の差が浮き彫りとなり、夫に対して「生理的に無理」と感じるようになった妻がいるようです。2つの事例を紹介します。

夫婦の「衛生感覚」が違うと…
夫婦の「衛生感覚」が違うと…

「生理的に無理」という言葉を時折聞きます。初対面の人の第一印象で違和感を覚えるなど、直感的なものであることが多いようです。マッチングアプリで知り合い、初めて会ったときに「無理」と感じたら、次回は会わないですよね。

 しかし、お付き合いを経て、相手のことをよく知った上で結婚してから、「生理的に無理」となるケースもあるようです。なぜ、そうなってしまうのでしょうか。

「ばい菌をつけたまま」布団に入る夫

 絵美さん(36歳、仮名)と啓二さん(36歳、同)は合コンで知り合い、8カ月後にスピード結婚しました。当時は「大好きな人と結婚して、幸せ過ぎて怖いです」とまで言っていた絵美さんですが、今では啓二さんを「生理的に無理」だと渋い顔をします。

 恋愛期間中、絵美さんが啓二さんの1人暮らしの家に行くことはほとんどなく、毎週末、彼が絵美さんのマンションに泊まりに来ていました。2人で楽しく外でご飯を食べ、家に帰ったら一緒にお風呂に入り、そのままベッドへ。そんな週末を繰り返して結婚しました。1泊旅行も何度か行きましたが、特に気になることはなかったといいます。

 結婚当初の数カ月は、フレックスタイムで働く啓二さんがいつも、絵美さんの退勤時間に合わせて待ち合わせをしていました。いわば、恋人期間の延長です。共働きで、経済的には不自由なく、食事にもお金を使えるのでほぼ外食です。ところが、絵美さんの妊娠を機に、その生活が一変します。

 絵美さんはつわりがひどく、在宅で仕事をするようになりました。食欲がなく、食べられるものが限られるので外食もできなくなり、啓二さんが、自分のお弁当と、絵美さんが食べたい果物などを会社帰りに買って帰るスタイルに。絵美さんは具合が悪いので、「1人でゆっくりお風呂に入りたい」とお風呂の時間も別々になりました。

 その頃から歯車が狂い始めます。実は、啓二さんは本来、お風呂に入らなくても全く平気なタイプ。これまでは、妻と一緒に入っていたから、ベッドに行く前にお風呂に入っていたようです。しかし絵美さんは、お風呂で体の汚れを落としてからパジャマを着なければ、ベッドに入ってほしくはありません。外での汚れが、シーツや枕に付着するのが嫌なのです。電車のにおいにも敏感なタイプでした。

 絵美さんが貧血気味で横になっているとき、啓二さんがお風呂に入らず、パジャマにも着替えず平気で添い寝してくるので、「汚い、不潔」と身の毛がよだちました。以来、彼女は「お風呂に入ってからじゃないと一緒に寝ない」と言い続けました。夫は、最初は従っていましたが、1カ月もたたないうちに面倒くさくなり、飲んで帰って、そのままベッドで寝るように。

 つわりがひどいのにもかかわらず、1日過ごした洋服のまま、しかも酒臭い状態で、平気で一緒の布団に潜り込む夫に、絵美さんは「もう嫌悪感しかない」といいます。ただ、今は妊娠7カ月で出産が控えています。口論して、いらぬストレスを増やしたくないと耐えているそうです。

「思い返すと、彼の部屋に一度遊びに行ったことがあります。バスタオルが1つしかなくて、自分が最初に拭いたタオルを平気で私に渡してきたんです。あのときの嫌悪感を意識しておけばよかったです。旅先ではタオルが2組あるので気付かなかった…」

キッチンで歯磨き、「ガラガラ、ペッ」

 礼子さん(45歳、仮名)の夫、忠治さん(50歳、同)はぎっくり腰になったことがきっかけで、洗面所ではなくキッチンで歯を磨くようになりました。

「寒い冬の朝に、歯を磨こうと洗面所に行ってうがいをしたら、ぎっくり腰になっちゃったんですよね。それ以来、暖かいキッチンで歯を磨くようになっちゃったんです。シンクが低い位置にあるのも楽みたい。洗面所にヒーターを置いているんですが、すぐに暖まらないから。料理している横で歯を磨いて、ガラガラペッって、『まさに、おじさん』という声を出されるのはすごく嫌」

 娘さんたちが気付いて、「パパ、その声、気持ち悪い。洗面所で磨いて!」と怒ったのをきっかけに、腹巻きをして洗面所で歯を磨くようになったそうです。

 この礼子さんご夫妻のケースは、単発的なトラブルにより起こってしまった衛生感覚の不一致でしたが、最初に紹介した絵美さんご夫婦の方は、根深いものがあります。恋愛している頃は、日々が楽しければ、違和感があっても目をつぶりたくなるものです。しかし、結婚後の日常生活はそうはいきません。生活の中で大切にしたいことや金銭感覚、そして衛生感覚が違う相手と暮らしを共にすることは、かなりのストレスです。

 コロナショックは、夫婦の衛生感覚の違いを浮き彫りにしました。「きちょうめんな妻は何度も手を洗い、うがいをし、マスクをたびたび付け替えるのに、ズボラな夫は手を洗うのにせっけんを使わず、アルコール消毒をせずに子どもの頭をなでるので、ブチ切れた」という話も聞きました。ステイホームの時期も、「外に出ないから風呂に入らなくて平気」という風呂嫌い夫に、「コロナになるぞ! 風呂入れ」と平手打ちした妻もいます。

 また、妻の出張中の4日間、一度も下着を替えなかった夫にあきれ、「もうあんたとはしたくない」とセックスレス宣言をした妻もいます。こうした、衛生感覚が原因のトホホな話は多数耳に入ってきます。

 お互いのことを思いやれる間柄であれば、結婚後でも2人の価値観の擦り合わせをしていけると思いますが、金銭感覚や衛生感覚は長年培ってきたものなので、瞬時に変えるのはとても難しいもの。自分が使ったバスタオルを相手に渡せる人は、それが「不快な行動」であると思いません。しかし、もし相手が同じ衛生感覚を持っていたら、「愛する人が使ったタオルを、私も使いたい」と感じます。1つのスプーンでアイスを食べるラブラブカップルと同じです。愛の証しと受け取れるなら、それはそれでよしです。

 衛生感覚の違いは、結婚前に確認し合うのがベスト。お付き合い時の不快感や違和感を大切にしましょう。結婚してしまうと、擦り合わせにパワーが必要です。

(「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美)

三松真由美(みまつ・まゆみ)

恋人・夫婦仲相談所 所長(すずね所長)・執筆家

夫婦仲・恋仲に悩む女性会員1万3000名を集め、「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティーを展開。セックスレス・ED・女性の性機能に詳しく、性を通して男女関係をよくするメソッドを考案。20代若者サークルも運営し、未婚世代への結婚アドバイスも好評を呼ぶ。恋愛・夫婦仲コメンテーターとしても活躍中。また、フェムテックの分野で女性を支援する企業「Glad」を創業し、新しいサービスを手掛けている。著書は「夫婦の『幸せ循環』を呼ぶ秘訣」(講談社)「モンスターワイフ」(同)「40歳からの女性ホルモンを操る53の習慣」(扶桑社)「堂々再婚」(wave出版)など多数。コミック「『君とはもうできない』と言われまして」(KADOKAWA)の監修も手掛ける。恋人・夫婦仲相談所(http://fufunaka.com/)、公式note(https://note.com/suzune_16)、Glad(https://www.glad.tech)。LINE登録で「夫婦仲チェックシート」を無料プレゼント(https://fufunaka.com/archives/lp/line)。

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