休日に若手を食事に誘おうとする夫を妻バッサリ「そういうの迷惑」、誘うのはアリかナシか
休日にもかかわらず若手を食事に誘う上司が話題に。投稿者である妻は「そういうの喜ばないし、迷惑」と夫を止めたといいます。これを受け、登山やバーベキューに誘ってくる自分の職場の上司に対する不満がSNS上で爆発しています。

「休日に会社の若手を食事に誘う上司」がSNS上で話題になっています。投稿者の夫は、同年代(50~60代)の仲間から「自分たちでは行かないようなお店を若手に経験させた方がいい」「親睦が深まる」と助言された上、若手から「休みの日は暇」と伝えられたため若手を誘おうとしましたが、投稿者が「そういうの喜ばないし、迷惑」「休日は自由に過ごせる方がありがたい」「オヤジの自己満足に付き合わせたらダメ」といさめたとのこと。これに対し「うちの上司は富士登山に誘っていました」「BBQやり出す上司は部下から呪われてる」などのコメントが寄せられました。
休日に若手を食事に誘う行為について、「マナーのプロ」はどのような見解でしょうか。企業や大学などで人財育成教育やマナーコンサルティングを行い、上司と部下のコミュニケーションやリーダー育成、新人教育、営業接客マナー、接遇、洋食や和食などの食べ方のマナー、人間関係、冠婚葬祭、日常生活のマナーなどのマナー本が国内外で70冊以上(累計100万部超)のマナーコンサルタント・西出ひろ子さんに聞きました。
部下がそれを望んでいるかどうか
Q.マナー的観点から、休日に会社の若手を食事に誘う上司についてどう思われますか。
西出さん「まず、マナーとは相手の立場に立つことですから、部下がそれを望んでいるのかどうかを分かった上で誘うかどうかがポイントだと思います。今回の投稿内容の部下は『休日は暇』と言ったわけですが、たとえ暇でも、休日は会社や仕事のことをしばし忘れてプライベートタイムを大事にしたい、という人は多いのではないかと思います。上司は、自分が部下の立場に立ってみて、休日に上司から食事に誘われたらどう思うかを一度、考えてみるとよいのではないでしょうか。部下の立場に立てば、たとえ暇な休日であっても乗り気でない場合は、誘いを断るのにも気を遣います。もちろん、部下が誘いを喜んでいれば問題ありません」
Q.部下を休日に誘う場合、気を付けるべきことは何でしょうか。
西出さん「相手を大事に思うかどうかがマナーの基本。クッション言葉を用いて、相手が断りの返答をしやすいような誘い方を心がけることは大事だと思います。『~しよう』という断定的な誘い方は断りにくい印象を与えるため『もしよければ~どうかな』のように相手の意向をうかがう形で誘ってみましょう。また、上司が男性、部下が女性の場合は、休日に二人きりの食事に誘って『何か下心があるのでは』などと警戒心を持たれ、その後仕事がやりにくくなるのは本末転倒です。さらに、相手によってはハラスメント行為と取られる可能性も秘めています。誘う場合は1対1を避け、ほかの社内メンバーも交えて人数を増やすなどの気配りも重要です。また、投稿にある『自分たちでは行かないようなお店を若手に経験させた方がいい』『親睦が深まる』などの理由で部下を休日に連れ出すのは、上司の勝手な考えのように感じ取れます。そのような目的で誘うのであれば、会社の飲み会として、部下の要望や意向を聞いた上で休日以外に行えばよいのではないでしょうか。仮に休日に誘う場合は、日頃からコミュニケーションを取り、部下が何を望んでいるかを正しく知った上で誘うことが大切です」
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